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イラストや漫画をパソコン画面に直接書くために不可欠な道具、それがペンタブレットです。中でも、液晶画面に直接ペンで書き込める液晶ペンタブレット・略して液タブは、紙に書くのと同じ感覚で液晶に表示されている画面に絵を書き込めます。より手書きに近い感覚で描ける液タブ、はじめて買う人も買いやすい価格の液タブなど、各種紹介していきます。




液タブ(液晶ペンタブレット)とは

液タブとは、液晶ペンタブレットの略です。ペンタブレットのうち、液晶画面に専用ペンで直接書くことのできる製品で、ペンディスプレイと表記しているメーカーもあります。逆に、液晶画面でなく、手元の専用プレートにペンをあてて書くタイプを板タブと呼んでいます。

板タブがマウスに似て、字や絵を書いている場所と線が現れる画面にギャップがあるのと比べ、液タブは専用ペンの先の画面に線が現れるのが目で見えます。そのため、手書き同様思いどおりの絵が描きやすいのです。

タブレットPCのスタイラスペンに似ていますが、液タブは単に触ったというだけでなく筆圧も感知します。そのため繊細なペンのタッチも再現され、筆やペン、鉛筆といったアナログな筆記具と同じような感覚で使えます。紙に描いてスキャナーでとる、といった手間もかかりません。

液タブ(液晶ペンタブレット)の定番人気メーカー

液タブ(液晶ペンタブレット)の定番人気メーカーは、以下の3つです。

  • ワコム(Wacom)
  • HUION
  • XP-PEN

ワコム(Wacom)

ペンタブレットといえばワコムと連想するくらい代表的な老舗メーカーです。2018年は創立35周年で、記念キャンペーン開催中です。

長年の技術の蓄積と、サポートも受けやすい日本メーカーという安心感から、プロなら必ずワコム製品を選ぶと言っても良いくらいの定番です。液タブの画面サイズも13.3型から31.5型まで揃っており、パソコンなし単体で使えるモバイル用液タブまで選べるメーカーは、ワコムだけです。

しかし、もしデメリットもあげなければならないとすると、高価だという点があげられます。プロなら仕事用液タブに投資しても元は取れますが、初心者が「ちょっとお絵かきしてみたい」と購入する価格としては、少々高価かもしれません。

HUION

HUIONは中国のパソコン周辺機器メーカーです。液タブも板タブも製造販売しています。
「液タブは高価なもの」という常識と、中国製品は安かろう悪かろうという先入観をくつがえし、初心者でも買いやすい価格帯で、思い通りの絵が描けるという液タブを市場に投入してきたメーカーの一つです。

人気のポイントは、やはり安さでしょう。一方で、アップルiPad ProやマイクロソフトSurfaceなどのタブレット端末で液晶画面にスタイラスペンで書き込める製品が一般的になり、液タブの価格も比較対象ができたことで、「iPadに比べてこの価格でこんなに繊細な線が描けて大画面なら安い!」と実感しやすくなったことも関係ありそうです。

XP-PEN

XP-PENは、2005年設立の比較的新しいペンタブメーカーです。公式サイトによると日本にルーツがあるそうで、アメリカ、中国、日本にもオフィスがあります。

XP-PENの液タブには、ハイスペックの液タブもありますが、機能が基本的・限定的な安い機種もあります。初心者がはじめて液タブを買うとき、XP-PENのように安いエントリーモデルがあると買いやすいですよね。

液タブ(液晶ペンタブレット)の選び方

液タブ(液晶ペンタブレット)のおすすめの選び方を以下の3つのポイントから解説します。

  • 液晶画面のサイズで選ぶ
  • 筆圧レベルで選ぶ
  • 色空間のカバー率で選ぶ

液晶画面のサイズで選ぶ

じかに絵が描け、そのまま電子化できるのが魅力の液タブ。等倍で描くには書き込み画面のサイズは重要です。

例えば、漫画原稿を描くなら、B5(257×182mm)やA4(297×210mm)に近い大きさがないと全体像が見えにくく描きにくいでしょう。液タブ画面の大きさでいうとだいたい15型(アスペクト比16:9の場合は33.2×18.7mm程度。メーカーにより多少の差があります)。

しかし、大きければ大きいほど良いかというと、大画面液タブは価格だけでなく重量も上がってしまいます。常に持ち歩きメモのようにさらっと描いてTwitterに上げるような使い方なら、サイズは小さい方が便利でしょう。

筆圧レベルで選ぶ

筆圧は、強く押しつければ太い線に、軽く書けば細い線に、スッと力を抜けば先が自然に細くなっていく等々、タッチを忠実に再現するために必要な機能です。この数値が大きいほど、力の入れ具合が細かく描線に反映されるわけです。さらにペンの角度感知機能が付いている液タブもあります。

現時点では8192が最高レベルです。筆圧については、液タブの性能の中でももっとも進歩が著しいポイントでもあります。少し前の高級液タブの性能が、今では格安液タブで普通に採用されているような状況です。

「ちょっと前に液タブが欲しかったけど、高くてあきらめた」という人は是非チェックしてみてください。欲しかった機能満載の液タブが、お手ごろ価格で提供されているはずです。

色空間のカバー率で選ぶ

液晶に限らず、デジタル機器が再現できる色の種類は、人間が目で見わけられる色の範囲より狭くなっています。この範囲を色空間といい、データをやりとりをする機器間で色空間が異なっていると、正しく表示できません。液タブで塗った色が、パソコンのモニターに表示してみると印象が違う、ということがあるのはこのためです。

国際電気標準会議(IEC)が定め、もっとも一般的に使われている色空間がsRGBです。一方、以前から業務用に使われていて、最近は一般向けデジタル機器でも使われることが多くなってきた色空間がAdobe RGBです。Adobe RGBの方がsRGBより範囲が広く、より人間の目に自然な色合いの再現が可能です。

液タブの性能で、Adobe RGBに対して何%の再現率とあるのは、この程度を表しています。少し前の機種では、sRGBを基準に何%と表示している場合もあるので、比較するときには注意が必要です。

液タブ(液晶ペンタブレット)のおすすめ10選

XP-Pen Artist12

XP-Pen Artist12の仕様・製品情報

表示サイズ11.6型
最大表示解像度1920×1080ピクセル
筆圧レベル8192レベル
最大表示色Adobe RGB72%
外形寸法364.11×218.87×11.5mm
質量(液晶)1.5kg(スタンドのぞく)

XP-Pen Artist12のおすすめポイント3つ

  • 視野角178°・アンチグレアパネル
  • 小さく持ち運びしやすい
  • ペンが六角形・充電不要

XP-Pen Artist12のレビューと評価

鉛筆みたいなペンで初心者でも描きやすい

XP-Pen Artist12は液タブの中では最も小型の11.6インチ。持ち運びに便利な小型の液タブです。ペンが六角形で転がりにくいのも、外で使うには良い点です(専用ペンスタンド同梱)。芯が沈み込まないのも、XP-Pen Artist12の特徴です。パッシブペンなので充電は不要です。

XP-Pen Artist12はこんな人におすすめ!

安い液タブが欲しい初心者

HUION Kamvas Pro13 GT-133

HUION Kamvas Pro13 GT-133の仕様・製品情報

表示サイズ13.3型
最大表示解像度1920×1080ドット
筆圧レベル8192レベル
最大表示色Adobe RGB92%(1670万色)
外形寸法388×219×11mm
質量(液晶)910g

HUION Kamvas Pro13 GT-133のおすすめポイント3つ

  • 広視野角・アンチグレアガラスで見やすい液晶
  • 薄くて軽いアルミボディ
  • ペンは傾き検知機能に対応

HUION Kamvas Pro13 GT-133のレビューと評価

軽量薄型の13.3型液タブ

HUION Kamvas Pro13 GT-133本体は、13.3型の大きさなのに1kgを切る軽さ。厚みも11mmしかありません。

Kamvas Pro13 GT-133のペンは、傾き感知にも対応しています。より手書きに近い書き味を求める人向けのHUION最新機種です。また、ペンの充電は不要です。

HUION Kamvas Pro13 GT-133はこんな人におすすめ!

ペンの書き味重視の人

Parblo Coast16

Parblo Coast16の仕様・製品情報

表示サイズ15.6型
最大表示解像度1920×1080ドット
筆圧レベル8192レベル
最大表示色1670万色
外形寸法440×280×14.5mm
質量(液晶/ペン)1.2kg/16g

Parblo Coast16のおすすめポイント3つ

  • 視野角の広いIPS液晶
  • 充電のいらないパッシブペン
  • カスタマイズ可能なキー8個付き

Parblo Coast16のレビューと評価

8192レベル筆圧感知の格安液タブ

Parblo Coast16は、8192レベル筆圧感知ができる液タブです。液晶画面もノングレア、IPSパネルで見やすくなっています。視野角は水平垂直170°。

Parblo Coast16のペンは充電する必要がありません。電池残量を気にせず使いたい人におすすめの機能です。

Parblo Coast16はこんな人におすすめ!

15型前後の格安液タブが欲しい人

GAOMON PD1560

GAOMON PD1560の仕様・製品情報

表示サイズ15.6型
最大表示解像度1920×1080
筆圧レベル8192レベル
最大表示色NTSC 72%
外形寸法452.4×252×19.5mm
質量(液晶)1.58kg

GAOMON PD1560のおすすめポイント3つ

  • 視野角の広いIPS液晶
  • 8192レベルの圧力感知
  • ショートカットキー10個

GAOMON PD1560のレビューと評価

10個のショートカットキーで自分好みにカスタマイズできる

GAOMON PD1560は、4万円前後と安いのに使いやすいと評判です。ショートカットキーが10個あり、自分の使いやすいようにカスタマイズしやすい液タブです。

GAOMON PD1560は、IPSパネルを使用し視野角の広い見やすい画面です。また、180°回転させて左利き用にも使用できます。

GAOMON PD1560はこんな人におすすめ!

自分用にカスタマイズできる液タブが欲しい人

XP-Pen Artist 16 Pro

XP-Pen Artist 16 Proの仕様・製品情報

表示サイズ16型
最大表示解像度1920×1080ドット
筆圧レベル8192レベル
最大表示色Adobe RGB92%(1670万色)
外形寸法405×255×30mm
質量(液晶)記載なし

XP-Pen Artist 16 Proのおすすめポイント3つ

  • Adobe RGBの92%をカバーする広い色域
  • 4kディスプレイと同時に使える
  • 視野角が広く見やすいIPSパネル

XP-Pen Artist 16 Proのレビューと評価

色のきれいな液タブ

XP-Pen Artist 16 Proは、Adobe RGBの92%をカバーする広い色域が特徴です。4kディスプレイとの同時使用が可能です。XP-Pen Artist 16 Proの液晶自体もアンチグレアで反射が抑えられ、視野角187°のIPSパネルを使用しているため、傾けても見やすいです。

XP-Pen Artist 16 Proはこんな人におすすめ!

きれいな色で描きたい人

VEIKK VK1560

VEIKK VK1560の仕様・製品情報

表示サイズ15.6型
最大表示解像度1920×1080ドット
筆圧レベル8192レベル
最大表示色記載なし
外形寸法443×241×23mm
質量(液晶/ペン)記載なし

VEIKK VK1560のおすすめポイント3つ

  • 充電不要のペン
  • 本体にペンの収納スペースあり
  • 8192レベルの筆圧感知

VEIKK VK1560のレビューと評価

充電不要のペンが便利な格安液タブ

VEIKK VK1560は、8192レベルで筆圧感知でき、15.6型と適度な大きさで安い液タブです。ペンは充電不要です。7個のショートカットキーの他にダイヤルが一つあって、自分の使い方に合わせてカスタマイズできます。

VEIKK VK1560はこんな人におすすめ!

安い液タブが欲しい人

HUION GT-191

HUION GT-191の仕様・製品情報

表示サイズ19.5型
最大表示解像度1920×1080ドット
筆圧レベル8192レベル
最大表示色NTSC 72%(1670 万色)
外形寸法475×298×35mm
質量(液晶/ペン)3.3kg/16g

HUION GT-191のおすすめポイント3つ

  • 縁が細く本体いっぱいに画面が表示される
  • 視野角178°のIPS液晶/アンチグレア
  • 液タブ本体にUSB、VGAなど種々のポート付き

HUION GT-191のレビューと評価

画面が大きな液タブ

HUION GT-191には、USBの他に電源ポート、HDMIポート、VGAポート、DVIポートがあり、パソコンなどとの接続がしやすくなっています。対応OSは、Windows 7以降、Mac OS 10.11.0以降。GT-191のペンは傾き感知には対応していません。

HUION GT-191の液晶は視野角178°と広く、アンチグレアガラスです。大きな見やすい画面で描きたい人におすすめです。

HUION GT-191はこんな人におすすめ!

大きな画面の液タブを安価で使いたい人

Ugee UG-2150

Ugee UG-2150の仕様・製品情報

表示サイズ21.5型
最大表示解像度1920×1080ドット
筆圧レベル2048レベル
最大表示色1670万色
外形寸法446×295×60mm
質量(液晶/ペン)記載なし

Ugee UG-2150のおすすめポイント3つ

  • ペン2本付きで充電時に便利
  • 視野角が広く見やすいIPS液晶
  • マルチアングルスタンド

Ugee UG-2150のレビューと評価

大画面の液タブがこの価格

Ugee UG-2150の魅力は、ズバリその安さです。そのため、筆圧感知レベルが2048と他社製品に比べて劣りますが、21.5インチでこの価格はかなり安いです。液タブ本体にUSBの他、VGA15ピン、DVI、HDMIの入力コネクタがあり、様々な機器との接続ができます。

Ugee UG-2150はこんな人におすすめ!

大きな画面で安い液タブが欲しい人

Wacom(ワコム) Cintiq Pro 32 (DTH-3220/K0)

Wacom Cintiq Pro 32 (DTH-3220/K0)の仕様・製品情報

表示サイズ31.5型
最大表示解像度3840 x 2160 (4K)
筆圧レベル8192レベル
最大表示色Adobe RGBカバー率 98%(10億7,374万色)
外形寸法854×506×53.25mm
質量(液晶)13kg

Wacom Cintiq Pro 32 (DTH-3220/K0)のおすすめポイント3つ

  • 31.5型4Kの液晶ペンタブレット
  • マルチタッチ対応
  • 見やすく紙に近い書き味の表面加工

Wacom Cintiq Pro 32 (DTH-3220/K0)のレビューと評価

プロ向けの大画面液タブの決定版

Wacom Cintiq Pro 32 (DTH-3220/K0)は、31.5インチという大きな画面の最新液タブです。筆圧レベル8192と傾き感知機能を備え、紙に書くように自然な書き味を実現しています。

Wacom Cintiq Pro 32は、Adobe RGBカバー率 98%。プロのクリエイターにも向く高性能の液晶ペンタブレットです。

Wacom Cintiq Pro 32 (DTH-3220/K0)はこんな人におすすめ!

大画面・繊細なタッチのハイエンド液タブが欲しい人

Wacom(ワコム) MobileStudio Pro 13 i5 128GB (DTH-W1320L/K0)

Wacom MobileStudio Pro 13 i5 128GB (DTH-W1320L/K0)の仕様・製品情報

表示サイズ13.3型
最大表示解像度2560×1440ドット
筆圧レベル8192レベル
最大表示色Adobe RGBカバー率 96%(1677万色)
外形寸法366.6×228.8×16.4mm(グリップパッドを含む)
質量(液晶)1420g

Wacom MobileStudio Pro 13 i5 128GB (DTH-W1320L/K0)のおすすめポイント3つ

  • Windows 10内蔵・単体で使える
  • バッテリー内蔵・モバイル環境で使える
  • 視野角水平・垂直178°

Wacom MobileStudio Pro 13 i5 128GB (DTH-W1320L/K0)のレビューと評価

単体で使えるモバイル液タブ

Wacom MobileStudio Pro 13は単なる液タブではなく、液タブとタブレットPCを合わせたような機器です。このDTH-W1320L/K0とはCPU・記憶容量の違う機種、DTH-W1320M/K0(Intel Core i7-6567U、256GB)とDTH-W1320H/K0(Intel Core i7-6567U、512GB)があります。

高いAdobe RGBカバー率(96%)と筆圧感知レベル8192のワコムの液タブの性能をそのまま持って外で使いたい人におすすめです。

Wacom MobileStudio Pro 13 i5 128GB (DTH-W1320L/K0)はこんな人におすすめ!

液タブを外出先で使いたい人

まとめ

液タブは、プロの使うような高性能な機種ばかりではなく、初心者にも買いやすい機種も増え、選択の幅が広がってきています。大作を描きたい人も、大きな画面の液タブが、思ったより安く入手できるかもしれません。ぜひ、液タブ新製品情報をチェックしてみてください。