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「そもそもドローンって何?」から、「なぜあんなに滑らかな映像が撮れるの?」「訓練しなければ飛ばせないの?」「ドローンの使い道って空撮だけ?」などなど、まずはドローンについてのシンプルな疑問や、ネット通販サイトを見た時にスペック一覧に書いてある意味がわかったようでよくわからない言葉を簡単に解説し、次に簡単に買えるドローン5機種を紹介します。

ドローンとはなに?簡単に説明すると

ドローンとは、無人航空機・UAV(Unmanned Aerial Vehicle)の別名で、人が乗っていない、リモコンや自動操縦で空を飛ぶ機械です。「無人で」水中を自律的に泳ぐ探査機を水中ドローンと呼ぶこともあります。

軍用では、普通の飛行機の形をしたドローンもあります。ニュースで見る「ドローン爆撃」に使われるドローンは、こうした飛行機型のものが多いようです。また、以前から農薬散布などに使われていたラジコンヘリコプターも、今では進化して自律的に飛行するドローンの仲間入りをしています。

しかし、通常ドローンというと、プロペラが上向きに4つ付き、垂直に離着陸できる小型の無人航空機を思い浮かべる人が多いでしょう。中にはプロペラが6つや8つのものもあり、それぞれ4つならクアッドコプター、6つはヘキサコプター、8つをオクトコプターともいいます。

これらプロペラが複数個上向きについているタイプの無人航空機を、全部ひっくるめてマルチコプターという呼び方もあります。

ここではこのマルチコプター、特に種類も豊富でネット通販でも手軽に手に入るクアッドコプターを中心に解説します。

ドローンの語源

ドローンとは、英語で「雄蜂」という意味です。最も初期の無人航空機は、イギリスで射撃訓練の標的機として作られましたが、その名前が「クイーンビー(女王蜂)」だったので、それにならってアメリカで製造された標的機は「ターゲット・ドローン」と呼ばれました。この「ターゲット・ドローン」の「ドローン」が、無人航空機の一般的な名称として定着したものです。

ドローンの価格

ドローンの価格は様々ですが、自律飛行に必要なセンサーの種類や数が多くなると高価に、そのぶん操縦は楽になります。また、搭載するカメラの善し悪しによって、価格も上下します。

きわめて大ざっぱな価格帯は、トイドローン:1万円台まで、室内用小型ドローン:2万円~10万円台、空撮用ドローン:20万円以上上限なし、といった感じです。

ただ、これはあくまで「こういうドローンが多い」という目安にすぎません。メーカーごとに「この価格帯にしては高画質」や「高画質なのに超軽量で航空法の規制外」などの特色を出し、セールスポイントにしています。

ドローンのFPVとは

FPV(First-person View)とは、自分がドローンの操縦席に座って見るような景色のことです。ドローンのフロント前向きに取り付けたカメラで撮った映像のことを言い、その映像を見ながら操縦することもFPVと言います。

もっとも手軽なFPVは、スマホの画面を専用モニター代わりにする方法です。ドローンからリアルタイムで送られてくる高画質・高フレームレートの画像をVRゴーグル・VRメガネをかけて操縦すると、デジタル映像の中に入り込んでしまうような感覚を楽しむことができます。

ドローンのESCとは

ESC(Electric Speed Controller)とは、ブラシレスDCモーターの制御装置です。ブラシレスモーターは、音が静かで耐久性に優れ、メンテナンスも容易なのですが、回転数を精密にコントロールするためにモーターひとつひとつにこのESCが必要です。

プロペラが4つあるクアッドコプターの場合、モーターが4つ必要ですので、ESCも4つ必要になります。

ドローンのPIDとは

PIDは、ドローンを自律的に動かす仕組みです。外からの力が加わったことに対して、比例(Proportion)積分(Integral)微分(Differential)を使って導き出した値を機械にフィードバックして制御します。

PIDはドローンに限らず自動航行や自動運転にも用いられる制御方法ですが、ドローンには、PIDをチューニングできる機種があります。PIDをチューニングすることによって、プロペラの回転を安定させたり、振動を和らげたりできます。

ドローンのジンバルとは

ジンバルは、スタビライザーとも言い、振動を打ち消す仕組みです。カメラの向きを変える働きもあります。

ドローンのジンバルは、加速度センサーなどから得た情報をもとに、電動モーターでカメラの揺れを打ち消すようにカメラを動かしています。高性能なジンバルでは、モーターの駆動音が録音に入らないよう静音化が計られています。

ドローンのヘッドレスモードとは

クアッドコプターのように、縦方向と横方向の幅がほとんど同じで、横にスライドして飛ぶことができるドローンでは、操縦者から見てドローンが前進しているのか、実は機体が90度回転していて横に動いているのか、わからなくなることがあります。

ヘッドレスモードは、ドローン本当の向きに関わらず、操縦者の向いている方向を前とみなして操縦できるモードです。

ドローンの種類

ドローンの主な3つの種類を解説します。

  • トイドローン
  • 室内用ドローン
  • 空撮用ドローン

トイドローン

無人航空機という意味でのドローンには、固定翼機型、ヘリコプター型など様々な形のドローンがありますが、ここでは、誰でも簡単に買えるクアッドコプターについて大まかな3タイプを紹介します。

まずは、最も手軽に入手できるトイドローン。

機体重量200g以下、主として100g以下の超小型ドローンです。気圧計(高度計)、ジャイロセンサーがついているものもあります。

カメラは、動画や写真が単に撮れるといった程度で、画質は期待できません。スマホにアプリを入れただけで操縦できるトイドローンもあります。

室内用ドローン

トイドローンや空撮用ドローンと明確な区別があるわけではありませんが、主に屋内で飛ばすドローンです。GPSはついていません。機体重量が200gまでで、航空法の規制にかからないドローンがほとんどです。しかし、中には200gより重いドローンもあります。

このタイプのドローンを屋外で飛ばしても良いのですが、機体重量が軽いため、わずかな風でも流されてしまいます。

カメラはスマホ内蔵カメラ程度です。ドローンレース用のドローンでは、カメラがフロントについていて、下に向かない機種があります。

空撮用ドローン

空撮用のドローンは、機体重量が200gを越える機体がほとんどです。空撮のために高画質のカメラを搭載し、屋外の風に多少は耐えられるパワーがあります。

大型のドローンほど重いものを載せられるため、カメラは高画質、ジンバルも自由度の高いものを搭載できます。各種センサーを備え、GPSで自分の位置を把握しながら飛行します。

ドローンのおすすめの使い方

ドローンのおすすめの使い方は、以下の3つです。

  • 空撮
  • ドローンレース
  • セルフィー(自撮り)

空撮

ドローンのおすすめ使い方は、1に空撮、2に空撮、3もおそらく空撮です。誰でも空飛ぶドローンを手に入れたら、真っ先にやってみたいと思うことは、「空から動画や写真を撮る!」でしょう。

しかし、ドローンはどこでも飛ばして良いというわけではなく、航空法の規制を受けます。(A)空港等の周辺の空域 (B)地表又は水面から150m以上の高さの空域 (C)人口集中地区の上空は、許可なしに飛ばすことはできません。

詳しくは国土交通省の公式サイト「無人航空機の飛行の許可が必要となる空域について」(http://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000041.html)を参照してください。

ドローンレース

ドローンレースも広い意味での空撮を利用した楽しみ方です。主に屋内のコースを、カメラを搭載したドローンで行うレースです。ドローンのフロントカメラで撮影された映像をVRゴーグルで見ながら操縦すると、まるでドローンに乗って操縦しているようなスピード感が味わえます。

コースが室内にあるなら航空法の規制を受けませんが、そのかわり、FPV画像伝送に5.8Ghz帯を使うには、電波法の規制により、アマチュア無線4級の免許と、無線局開設の必要があります。

詳しくは総務省の公式サイト「ドローン等に用いられる無線設備について」(https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/others/drone/)をご覧ください。

セルフィー(自撮り)

フォローミー機能のあるドローンなら、セルフィー(自撮り)もおすすめです。

ドローンでのセルフィーも空撮の一種ではありますが、カメラマンと被写体の一人二役で、映像作品作りに生かせます。アウトドアスポーツで、アクションカメラを身につけて撮った映像に、ドローンからの俯瞰の映像を交えて構成すれば、作品がぐっと魅力的になるでしょう。

ドローンのおすすめメーカー

ドローンのおすすめメーカーは、以下の3つです。

  • DJI(ディージェーアイ)
  • Parrot(パロット)
  • G Force(ジーフォース)

DJI(ディージェーアイ)

DJIは、世界の民生用ドローンのシェア70%を占める深センの企業です。空撮用のドローンをイラストで表すと、なんとなくDJI Phantomに似てしまうほど、空撮用ドローン=DJIのドローンというイメージが出来上がっています。

DJIにはプロ向けドローン以外にも、一般向けのMavicやSPARKといったシリーズもあります。また、DJIはRyze TechのTELLOにも技術を提供しています。

Parrot(パロット)

Parrotはフランスの企業で、DJIに次ぐ世界的なドローンメーカーです。それまでは空撮に使うというイメージしかなかったドローンを、スマートフォンで手軽に操縦できる身近なものにした会社として知られています。

2010年に発売されたParrot AR.Droneは、ドローン前面に取り付けられたカメラからリアルタイムで送られてくる映像を見ながら、あたかも自分がドローンに乗って操縦するようなAR(拡張現実)体験ができると、たいへんな話題になりました。

G Force(ジーフォース)

ジーフォースは、さまざまなドローンの輸入・販売・企画をしている日本の企業です。

ジーフォースは、手の平に乗る超小型のトイドローンから、レース用に特化したドローンまで、多種多様なドローンを扱っています。ホビー用ドローン分野では、最も知名度の高い会社のひとつです。

amazonで買えるドローンのおすすめ5選

DJI Mavic 2 Pro

DJI Mavic 2 Proの仕様・製品情報

機体重量907g
機体寸法322×242×84mm
最大飛行時間31分
カメラあり(1インチCMOSセンサー)
ジンバルあり(3軸)
ヘッドレスモードなし

DJI Mavic 2 Proのおすすめポイント3つ

  • 高級コンデジ並みセンサー内蔵カメラ搭載
  • 全方向の障害物を感知して避けられる
  • ジンバルが真下から上向き30度、左右に75度まで動かせる

DJI Mavic 2 Proのレビューと評価

画質に妥協しない! ハッセルブラッドで空撮

DJI Mavic 2には、高画質タイプのMavic 2 Proと、ズームタイプのMavic 2 ZOOMがあります。こちらは高画質タイプのMavic 2 Proです。

Mavic 2 Proのカメラは、軽量化のために性能を妥協したりしていません。高級カメラブランドとして有名なハッセルブラッドの1型カメラを搭載しています。最高感度もISO12800まであり、絞りをF2.8~F11まで調節できます。

Mavic 2 Proは、トイドローンに比べると大きめの機体ですが、折りたたむと214×91×84mmとコンパクトになります。

DJI Mavic 2 Proはこんな人におすすめ!

普通のカメラで撮る画質で空撮したい人

Parrot ANAFI PF728005

Parrot ANAFI PF728005の仕様・製品情報

機体重量320g
機体寸法175×240×65mm
最大飛行時間25分
カメラあり(1/2.4’’ CMOSセンサー)
ジンバルあり(180度チルト)
ヘッドレスモードなし

Parrot ANAFI PF728005のおすすめポイント3つ

  • 4K HDRの動画が撮れる
  • フォローミー機能で自動的に付いてくる
  • 折りたたむと244×67×65mm

Parrot ANAFI PF728005のレビューと評価

小型でも4K画質 真下から真上まで動くジンバルも斬新

Parrot ANAFI PF728005は、静止画で21MP (5344×4016)、動画で4Kが撮れるという高画質なカメラを搭載しているだけではありません。

ANAFI PF728005のジンバルは真上から真下まで180度動き、デジタルズームも加えると3倍までズームもできます。単に空から撮るだけでなく、空撮に動きを加えることができるドローンです。

ANAFI PF728005は、320gしかない小型軽量な割には長い25分の飛行が可能です。折りたたむとさらにコンパクトになるため、荷物を軽くしたいアウトドア時にも持って行きたくなるドローンです。

Parrot ANAFI PF728005はこんな人におすすめ!

アウトドア好きの人

Ryze Tello

Ryze Telloの仕様・製品情報

機体重量約80g
機体寸法98×92.5×41mm
最大飛行時間13分
カメラあり(2592×1936ピクセル)
ジンバルなし(電子ブレ補正あり)
ヘッドレスモードなし

Ryze Telloのおすすめポイント3つ

  • DJIの技術で作られている
  • 長さ98mmの小ささ、80gの軽さ
  • スマホで簡単操作

Ryze Telloのレビューと評価

「簡単」が性能のトイドローン

Ryze Telloは、非常に軽く80gしかないので、室内で飛ばして遊ぶのに最適なトイドローンです。Telloは、トイドローンならではの操縦の簡単さと、トイドローンとは思えない安定性、スマホとの連携の良さで人気があります。

Telloでは、HD720pの動画が撮れます。まずはスマホの画面でFPV画像を見、身近にVR・ARの世界を体験してみてはいかがでしょう。

Ryze Telloはこんな人におすすめ!

トイドローンを飛ばして遊びたい人

G-Force(ジーフォース) GRANFLOW

G-Force GRANFLOWの仕様・製品情報

機体重量162g
機体寸法188×59×258mm
最大飛行時間約11〜12分
カメラあり(フロントカメラ+ボトムカメラ)
ジンバルなし
ヘッドレスモード可能

G-Force GRANFLOWのおすすめポイント3つ

  • 前と下にカメラ付き
  • モード切り替え可能なプロポ付き
  • Wi-Fiでスマホと接続

G-Force GRANFLOWのレビューと評価

スマホをモニター代わりに操縦

G-Force GRANFLOWは、ドローンのフロントだけでなく、下側にもカメラ(ボトムカメラ)が付いています。フロントカメラの動画は720p(1280×720)、ボトムカメラはVGA(640×480)です。

なお、GRANFLOWのボトムカメラはビジョンセンサーも搭載し、姿勢の制御にも役立ちます。ビジョンセンサーと気圧センサーの働きでホバリングが安定しているので、操縦も前後左右への移動に専念することができます。

G-Force GRANFLOWはこんな人におすすめ!

プロポ操作に慣れたい人

Holy Stone HS220

Holy Stone HS220の仕様・製品情報

機体重量80.8g
機体寸法約19.5×19.5×4cm(たたんでいないとき)
最大飛行時間約15分
カメラあり
ジンバルなし
ヘッドレスモードあり

Holy Stone HS220のおすすめポイント3つ

  • 折りたたむと約14.5×14.5×4cm
  • 気圧センサー搭載
  • リアルタイムの映像をスマホに送信

Holy Stone HS220のレビューと評価

気軽に室内で飛ばせるトイドローン

Holy Stone HS220は安価なトイドローンながら、気圧センサーを搭載してホバリングが安定しているので、初心者でも楽に飛ばせます。

Holy Stone HS220にはプロポも付属しています。プロポのモードの切り替えも1と2が可能です。HS220はプロペラをぐるりとガードするような形状になっているため、ぶつかっても壊れにくく、室内での練習にも適しています。

Holy Stone HS220はこんな人におすすめ!

ドローン初心者