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センサーサイズが1インチ(1.0型)以上のレンズ一体型デジタルカメラを高級コンパクトデジタルカメラ(高級コンデジ)、またはプレミアムコンデジと言います。とはいえ、「これが高級コンデジ」という定義はありません。そのため、シャッターを押すだけでいいカメラからプロ用まで、価格帯も3万円台から30万円台まで様々です。

高級コンデジを使うメリットと、選ぶときの注目ポイント、おすすめの高級コンデジを紹介します。




高級コンデジの特徴とメリット

背景のボケ具合を自由に調節できる

高級コンデジの一番の特徴は、センサーサイズが大きいことです。そのため、スマホのカメラよりピントの合う範囲を浅くできます。アップの写真で、花や料理だけにピントが合い、背景をふわっとぼかした一眼レフのような写真が撮れますよ。

もちろん、手前の人物にピントを合わせつつ、背景もしっかり写る自撮り写真も可能です。

室内も夜もきれいに撮れる

高級コンデジは、センサーサイズが大きいため、光が少なめで暗くてもざらつき(ノイズ)の少ない写真を撮ることができます。曇りの日の室内や夜の室内は、スマホのカメラでは目で見えているほどには写りません。しかし、高級コンデジなら、かなり暗くてもフラッシュなしで写ります。

フラッシュを使った夜の撮影でも、人物を写しつつ夜景もしっかり写ります。今のカメラに「人物はフラッシュで明るく写っても、背景は真っ暗だった」「夜景を撮ったがブレてしまった」という不満のある方。高級コンデジにしてみてはいかがでしょう。

拡大しても細部まで鮮明

高級コンデジは、センサーサイズが大きいので画像が緻密です。画素数が同じでも、色の深みが違います。さらに、明るすぎて真っ白になる部分(白トビ)が少なく、暗すぎて真っ黒になる部分(黒つぶれ)も、スマホのカメラや一般のコンデジと比較すると少ないですよ。

高級コンデジの高画質な写真は、撮った後、拡大・修正しても画像の低下が目立ちません。範囲を広めに素早く撮って、あとで部分的に拡大したり、理想の構図に切りとり直したりと加工しても大丈夫。明るさの修正も、スマホのカメラと比較すると自由度が高いのです。

失敗しない高級コンデジの選び方

スタイリッシュな見た目で選ぶ

「高級コンデジの特徴とメリット」で紹介した、「背景ボケがきれい」「夜でもきれい」「拡大してもきれい」な写真を撮ることが目的なら、どの高級コンデジを選んでも間違いはありません。

そこで、重要になってくるのが外観です。気に入ったデザインの方が、身に付けていて楽しいですよね。写真を撮りたい時にデジカメが手元にあることが一番重要ですので、見た目が気に入ることも大切なポイントです。

見た目が重要なもう一つの理由は、外観で高級コンデジの性格がだいたいわかること。一眼レフのようにレンズやファインダー、グリップ(把手)が出っ張っている機種と、レンズやファインダーがカメラ内に収まっている薄い箱形の機種があります。

高倍率の高級コンデジは、一眼レフ似の外観で望遠の写真も撮りやすくなっていますが、一眼レフ並みにかさばります。スマホの延長で常に持って歩くのであれば、見た目がスマートな高級コンデジの方がスマホとの連携機能も充実しています。

ズーム倍率で選ぶ

高級コンデジはコンパクトな分、機能の拡張があまり得意ではありません。特に、レンズが換えられないので、「遠くのものが撮りたい」が第一の目的であれば、ズーム倍率は重要なポイントです。

とはいえ、たまにしか使わないのに高倍率ズーム機を選ぶと、他の機能が犠牲になってしまいます。特に携帯性。
高級コンデジは高画質なので、ひょっとしたらデジタルズームで充分かもしれません。自分が今までに撮った写真を見返す、どんなシーンで使いたいのか想像してみる……などの受け入れ準備も最適なカメラ選びに役立ちそうです。

連写性能で選ぶ

子供の写真をきれいな画質で撮っておきたいのなら、連写性能でカメラを選ぶのも良いでしょう。なにしろ、子供は動きの予測ができませんから、「あ、この表情!」と思ったときにシャッターを押しても、反射神経が追いつかずにシャッターチャンスを逃しがちです。

高級コンデジの中には、一眼レフ並みの高速連写、連写しながらのAE(自動露出)AF(オートフォーカス)ができるカメラもあります。また、動画の機能を応用して連写し続け、シャッターを押した「前」後のコマの中から残す写真を選べるコンデジもあります。

高級コンデジのおすすめ10選

Panasonic LUMIX(ルミックス) DC-TX2

Panasonic LUMIX DC-TX2の仕様・製品情報

センサーサイズ1.0型
有効画素数/総画素数2010万画素 / 2090万画素
光学ズーム倍率15倍
ISO感度80~25600(ISO拡張設定時)
本体サイズ(幅×高さ×奥行き)約111.2 × 約66.4 × 約45.2mm
質量(バッテリーとメモリカードを含む)約340g

Panasonic LUMIX DC-TX2のおすすめポイント3つ

  • 15倍の高倍率ズーム搭載
  • でっぱりの少ないコンパクトなボディ
  • チルト式モニターでセルフィーにも便利

Panasonic LUMIX DC-TX2のレビューと評価

Panasonic LUMIX DC-TX2は、高級コンデジの中では高倍率の15倍ズーム搭載のカメラです。それでいて出っ張りの少ないすっきりした形状のため、持ち運びにも便利。質量も340gと軽量です。

24mm相当(35mm判換算)の広角では3cmまで近づいてのマクロ撮影が可能。望遠は360mm相当でレンズシフト式の手ブレ補正がききますので、花や料理などの撮影から、運動会など近くに行けないものの撮影にまで、LUMIX DC-TX2ひとつで幅広く対応できます。

コンデジで人気なのはやはり高倍率ズーム機。高画質でコンパクトで、さらに高倍率ズームがついて……と欲張りな人も大満足のカメラです。

SONY(ソニー) Cyber-shot DSC-RX100M6

SONY Cyber-shot DSC-RX100M6の仕様・製品情報

センサーサイズ1.0型
有効画素数/総画素数約2010万画素 / 約2100万画素
光学ズーム倍率8倍
ISO感度125~12800
本体サイズ(幅×高さ×奥行き)101.6 × 58.1 × 42.8 mm
質量(バッテリーとメモリカードを含む)約301g

SONY Cyber-shot DSC-RX100M6のおすすめポイント3つ

  • コンパクトでありながら8倍ズーム
  • 一眼レフに匹敵する高速AF
  • 1秒間に24コマの高速連写

SONY Cyber-shot DSC-RX100M6のレビューと評価

SONY Cyber-shot DSC-RX100M6は、2018年6月22日に発売されたソニーのCyber-shot RX100シリーズです。「せっかくデジカメを買うのなら、やっぱり倍率の高いズームがあった方が良い」人におすすめです。

電子ビューファインダーがカメラボディ内に収納されるRX100シリーズのコンパクトな外観は同じなのに、DSC-RX100M6には24mm~200mm(35mm判換算)の8倍ズームレンズが収まっています。スマートな形状で携帯に便利な高級コンデジの中では、比較的高倍率です(3倍程度が一般的)。

DSC-RX100M6には、オートフォーカスでピント合わせをするポイントが315点もあります。しかも、一眼レフやミラーレス同様、象面位相差オートフォーカスとコントラストオートフォーカスを併用して、高速でピント合わせができますので、スポーツ撮影にも向いています。

Canon(キャノン) PowerShot G3X

Canon PowerShot G3Xの仕様・製品情報

センサーサイズ1.0型
有効画素数/総画素数約2020万画素 / 約2090万画素
光学ズーム倍率25倍
ISO感度125~12800
本体サイズ(幅×高さ×奥行き)123.3 × 76.5 × 105.3mm
質量(バッテリーとメモリカードを含む)約733g

Canon PowerShot G3Xのおすすめポイント3つ

  • 24~600mm相当25倍の高倍率ズーム
  • ISO12800と高感度で望遠時の高速シャッターにも対応
  • 10万円を切るコストパフォーマンスの高さ

Canon PowerShot G3Xのレビューと評価

Canon PowerShot G3Xは、望遠側600mmの高倍率ズーム機です。光学手ブレ補正(350mm時3.5段)とISO12800の高感度、しっかり握ってがっちり撮れるグリップ付で手ブレに強く、望遠を主に撮りたい人に向いています。

PowerShot G3Xは一眼レフとあまり変わらない外観ですが、重さは約733gと600mmのレンズを付けた一眼レフやミラーレスと比べるとはるかに軽量。「一般のコンデジの高倍率ズームでは、画質がちょっと……」と不満がある人におすすめしたいカメラです。

次に紹介するCyber-shot DSC-RX10M4と比較すると、ファインダーがない、レンズがやや暗いなど劣る面はありますが、その分とても安いのでコストパフォーマンスが高いカメラだと言えましょう。

SONY(ソニー) Cyber-shot DSC-RX10M4

SONY Cyber-shot DSC-RX10M4の仕様・製品情報

センサーサイズ1.0型
有効画素数/総画素数約2010万画素 / 約2100万画素
光学ズーム倍率25倍
ISO感度100~12800
本体サイズ(幅×高さ×奥行き)132.5 × 94.0 × 145.0mm(レンズ先端からファインダーまで)
質量(バッテリーとメモリカードを含む)約1095g

SONY Cyber-shot DSC-RX10M4のおすすめポイント3つ

  • 25倍の高倍率ズーム
  • 毎秒24コマの高速連写
  • 一眼レフ並み コンティニュアスAFとシングルAFの切替えができる

SONY Cyber-shot DSC-RX10M4のレビューと評価

SONY Cyber-shot DSC-RX10M4は、24~600mm(35mm判換算)25倍の高倍率ズームを搭載しています。

そのうえ、毎秒24コマの高速連写や、動体歪みを防ぐアンチディストーションシャッター、被写体を追いかけてピントを合わせ続けるコンティニュアスAFなど、サッカーのような被写体が速い速度で動き回るスポーツを撮りたい人におすすめです。

ただし、機能が多い分重さも1kgを越え、見かけもソニーのミラーレス一眼と変わりません。そして、高級コンデジとはいえ17~18万円と決して安いカメラではありません。とはいえ、カメラに高度な機能を要求するプロスポーツ撮影に挑戦してみたい人には必須の機能です。

SONY(ソニー) cyber-shot DSC-RX100

SONY cyber-shot DSC-RX100の仕様・製品情報

センサーサイズ1.0型
有効画素数/総画素数約2020万画素 / 約2090万画素
光学ズーム倍率3.6倍
ISO感度125~6400
本体サイズ(幅×高さ×奥行き)101.6 × 58.1 × 35.9mm
質量(バッテリーとメモリカードを含む)約240g

SONY cyber-shot DSC-RX100のおすすめポイント3つ

  • とにかく小さく軽い 携帯に便利
  • 最も安い高級コンデジ
  • シンプルでも基本性能はしっかり

SONY cyber-shot DSC-RX100のレビューと評価

SONY cyber-shot DSC-RX100は高級コンデジの草分け的カメラなので、モニターは今流行のチルトモニターではなく固定で、Wi-FiやNFCにも対応していません。

しかし、基本的性能はしっかりしているし、とにかく安い。普通のコンデジ並みの価格帯でプレミアムコンデジが買えます。余計な機能はいらない、シンプルに高画質の写真が撮りたいという人には根強い人気を保っています。

なお、ソニーのCyber-shot RX100シリーズは、特に画質にこだわったRX100M3、高速撮影特化型のRX100M5、高倍率ズーム搭載のRX100M6そのほか、ラインナップも充実していますので、撮りたい物に合わせて選んでみてはいかがでしょう。

Canon(キャノン) PowerShot PSG9X MARKII

Canon PowerShot PSG9X MARKIIの仕様・製品情報

センサーサイズ1.0型
有効画素数/総画素数約2010万画素 / 約2090万画素
光学ズーム倍率3倍
ISO感度125~12800
本体サイズ(幅×高さ×奥行き)98.0 × 57.9 × 31.3mm
質量(バッテリーとメモリカードを含む)約206g

Canon PowerShot PSG9X MARKIIのおすすめポイント3つ

  • 高級コンデジでも特に軽いカメラのひとつ
  • 広角開放時F値2.0の明るいレンズ
  • タッチパネル、タッチシャッターで操作簡単

Canon PowerShot PSG9X MARKIIのレビューと評価

PowerShot PSG9X MARKIIはとにかくシンプルでコンパクト。一眼レフは持っているけど、サブのカメラが欲しいという人にも人気の高画質コンデジです。

PowerShot PSG9X MARKIIは、206gしかありません。マルチモニターやファインダーがない分、薄く軽くなっています。カラーもシルバーとブラックの2色でファッショナブル。日常的にスマホ並みの気軽さでカメラを持ち歩きたい人におすすめです。

Panasonic LUMIX(ルミックス) DMC-LX9

Panasonic LUMIX DMC-LX9の仕様・製品情報

センサーサイズ1.0型
有効画素数/総画素数2010万画素 / 2090万画素
光学ズーム倍率3倍
ISO感度80~25600(拡張ISO設定時)
本体サイズ(幅×高さ×奥行き)約105.5 × 約60.0 × 約42.0mm
質量(バッテリーとメモリカードを含む)約310g

Panasonic LUMIX DMC-LX9のおすすめポイント3つ

  • コンパクトでスタイリッシュなデザイン
  • チルト式タッチモニターでセルフィーも簡単
  • F1.4の非常に明るいレンズ

Panasonic LUMIX DMC-LX9のレビューと評価

Panasonic LUMIX DMC-LX9は、よく使う機能がバランス良く盛り込まれた人気のカメラです。ファインダーがない分すっきりしたデザインで310gと軽量。シームレスのアルミボディも良い握り心地です。

LUMIX DMC-LX9のズームは35mm判換算24~72mm相当と、広角から中距離のズームレンズですが、その特徴は開放時F値のF1.4(広角側)~F2.8(望遠側)という全体的な明るさ。大胆に背景をぼかすことができます。マクロ撮影ではピントの合う範囲が狭いと感じられるほど。そんな時には、フォーカス合成でピントを合わせたい物全体をくっきり合成することもできます。

また、ISO感度が12800(拡張25600)と高感度なので、明るいレンズなこともあり夜景や花火など暗いところでも高画質できれいに撮れます。

Canon(キャノン) PowerShot G7 X MarkII

Canon PowerShot G7 X MarkIIの仕様・製品情報

センサーサイズ1.0型
有効画素数/総画素数約2010万画素 / 約2090万画素
光学ズーム倍率4.2倍
ISO感度125~12800
本体サイズ(幅×高さ×奥行き)105.5 × 60.9 × 42.2mm
質量(バッテリーとメモリカードを含む)約319g

Canon PowerShot G7 X MarkIIのおすすめポイント3つ

  • コンパクトな軽量ボディ
  • チルト式タッチモニターで自撮りも簡単
  • 光学4.2倍ズームレンズ搭載

Canon PowerShot G7 X MarkIIのレビューと評価

Canon PowerShot G7 X MarkIIは、Panasonic LUMIX DMC-LX9と比較されるチルトモニター式の高級コンデジです。G7 X MarkIIにもファインダーはなく、質量も319gとLUMIX DMC-LX9とよく似ています。違いはズーム倍率。G7 X MarkIIは35mm判換算で24mm~100mmやや広い範囲をカバーしています。

開放時のF値もF1.8(広角側)~F2.8(望遠側)と全体的に明るいレンズですので、ほわほわと背景をぼかしたり、暗いところでシャープな画像を撮ったりと高級コンデジ特有の美しい写真を楽しめますよ。

FUJIFILM(富士フイルム) X100F

FUJIFILM X100Fの仕様・製品情報

センサーサイズAPS-C
有効画素数約2430万画素
光学ズーム倍率-(単焦点、35mm判換算35mm相当)
ISO感度200~12800
本体サイズ(幅×高さ×奥行き)126.5 × 74.8 × 52.4mm
質量(バッテリーとメモリカードを含む)約419g

FUJIFILM X100Fのおすすめポイント3つ

  • 光学と電子のハイブリッドビューファインダー
  • 一眼レフと同等のAPS-Cサイズの大型センサー
  • フィルム写真の質感を再現するフィルムシミュレーション

FUJIFILM X100Fのレビューと評価

光学ファインダーを持つ異色のコンデジです。レンジファインダーのクラシックカメラを思わせる独特の風格が人気。富士フイルムで発売している各種フィルムの色合いや粒状性などの質感・色合いを再現するフィルムシミュレーションも、フィルム時代のカメラの楽しみを思い出させます。

ただし、単焦点レンズのカメラなので、遠くを撮りたい人には不向き。テレコンバージョンレンズを付けても標準レンズ相当にしかなりません。写真を「作品」としてじっくり作り込みたい本格派向きカメラです。

Canon(キャノン) PowerShot G1 X Mark III

Canon PowerShot G1 X Mark IIIの仕様・製品情報

センサーサイズAPS-C
有効画素数/総画素数約2420万画素 / 約2580万画素
光学ズーム倍率3倍
ISO感度100~25600
本体サイズ(幅×高さ×奥行き)約115.0 × 約77.9 × 約51.4mm
質量(バッテリーとメモリカードを含む)約399g

Canon PowerShot G1 X Mark IIIのおすすめポイント3つ

  • 一眼レフ並みAPS-Cの大型センサー
  • 一眼レフ並みでも399gの軽量コンデジ
  • 防塵防滴で野外使用に向く

Canon PowerShot G1 X Mark IIIのレビューと評価

PowerShot G1 X Mark IIIは、キャノンのEOS Kissやミラーレス一眼と同じAPS-Cサイズのイメージセンサーを搭載しています。「TIPAアワード 2018」で最優秀賞を受賞した、専門家の評価の高いカメラでもあります。

PowerShot G1 X Mark IIIはファインダーがレンズの上に張り出しているので、コンデジというより一眼レフのような外観です。ところが、399gと超軽量。500mlペットボトルの飲み物より軽いのです。一眼レフは性能はいいんだけど、重たいから持って歩かなくなっちゃった、という人におすすめ。

まとめ

高級コンデジは、高画質という点ではどの機種を選んでも間違いありません。とはいっても、機種によって得意分野があります。

いつも持って歩いて自撮りなどに使うならコンパクトで軽量なコンデジ、運動会や遠くの野鳥などを撮るなら高倍率ズーム搭載コンデジ、プロスポーツや乗り物を撮るなら高速速写タイプのコンデジ……と、目的を絞って選ぶとコストパフォーマンスの高い高級コンデジが見つかるでしょう。