かつては「プロ用」という印象の強かったフィルムスキャナですが、最近は一般向けにさまざまな製品が販売されています。比較的安価に入手できる製品もあり、かなり敷居は下がってきています。
フィルムの大きさも35mmから、大きなサイズのフィルムにも対応した製品も出ており、よりさまざまな需要に応えられる環境が整ってきているといっていいでしょう。
フィルムスキャナとは
フィルムスキャナとは、その名の通りフィルムをスキャンする機械です。多くの場合、デジタルデータに変換することが前提になっています。
年輩の方や古いお家などでは、フィルムが残っていることがまだまだ多いはずです。あるいは遺品整理などで、故人の貴重なフィルムを見つけることもあるかもしれません。
ネガの場合は現像しないと元の映像は分かりませんし、ポジ(印画された写真)も、古いものは多くの場合退色しています。
そんな時、そうした写真を蘇えらせてくれるのがフィルムスキャナです。
デジタルデータに変換することでネガから元の画像を再現するのはもちろん、最近の機種では退色したポジを自動的に色補正してくれるものまであります。
フィルムスキャナのおすすめメーカー
フィルムスキャナの定番人気メーカーは以下の3つです。
- サンワサプライ
- キヤノン
- 3R
サンワサプライ
パソコン用の周辺機器でおなじみのメーカーです。高級機から普及機までさまざまなフィルムスキャナを発売しています。
サンワと言えば「安い」「リーズナブル」といったイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、フィルムスキャナでもその点は健在。
普及機では、安価にも関わらず機能の充実した製品を送り出しています。
キヤノン
言わずとしれたカメラメーカー超大手です。フィルムカメラの時代から活躍するメーカーらしく、フィルムスキャナでも気合の入った製品を開発しています。
民生用にも関わらず10,000dpi近い高解像度の製品を投入しており、プロ用にも迫る高品位なスキャンが可能です。
ほかにも色褪せたフィルムの自動復元など、カメラメーカーらしい機能に強みを見せています。
3R
一般にはあまり馴染みのないメーカーかもしれませんが、パソコン周りをはじめさまざまなデジタル機器を開発しています。
フィルムスキャナでは35mmではなく、8mmの動画フィルムをスキャンできるというユニークな製品を発売しています。
ビデオカメラ以前に大変普及したため、大切な記録を8mmフィルムに残しているという方も多いはず。そんな方には嬉しい製品です。
フィルムスキャナの選び方
フィルムスキャナの選び方を以下の2つのポイントから解説します。
- スキャンしたいフィルムで選ぶ
- 価格で選ぶ
スキャンしたいフィルムで選ぶ
一般的にはフィルムと言えば35mmフィルムを指すことが多いでしょうが、フィルムはさまざまな大きさのものがあります。
人によっては中判や大判をお持ちの方もいらっしゃるでしょうし、動画なら8mmフィルムで保存されているはずです。
多くのフィルムスキャナは35mmにはまず対応していますが、他のフィルムは対応していないものもあります。
自分のスキャンしたいフィルムに対応したスキャナかどうか、まず確認するようにしましょう。
逆に35mmのみであれば、この点はさほど気にする必要はありません。
価格で選ぶ
価格はこなれてきたとはいえ、フィルムスキャナは安価なものでも1万円ほどになります。高機能なものになれば4〜5万円クラスになります。
スキャンしたい枚数がさほどでもなければカメラ屋さんに頼んでもいいですが、当然、自分でやるよりは割高になります。
枚数が多ければ、連続スキャンなどを持つ高機能な製品の方が結果的には安くつくことになるでしょう。
コストパフォーマンスを考え、どのような製品を選ぶべきか考えましょう。
フィルムスキャナーのおすすめ人気ランキング10選
フィルムスキャナーのおすすめ人気ランキング10選を紹介します。
サンワダイレクト 400-SCN024
サンワダイレクト 400-SCN024の仕様・製品情報
価格 | 11,980円 (2020年11月28日時点) |
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重量 | 約430g |
対応フィルム | 35mm,135(24×36mm) |
サンワダイレクト 400-SCN024のおすすめポイント3つ
- 3200dpi・1400万画素の高解像度に対応
- ネガ・ポジ両対応
- 保存前にディスプレイで安心できる
サンワダイレクト 400-SCN024のレビューと評価
高解像度対応のアマゾン人気モデル
3200dpi・1400万画素という高解像度に対応したフィルムスキャナです。アマゾンでも人気のモデルになっています。35mmのネガ・ポジどちらも読みとることができ、デジタルデータにすることができます。
小さなディスプレイが付いており、保存前に確認できるので安心です。
サンワダイレクト 400-SCN041
サンワダイレクト 400-SCN041の仕様・製品情報
価格 | 19,800円 (2020年11月28日時点) |
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重量 | 約1050g |
対応フィルム | 35mm,スライド(50×50mm) |
サンワダイレクト 400-SCN041のおすすめポイント3つ
- フィルムスキャナとしてはリーズナブル
- 安価でも十分な解像度
- フィルム用のホルダー付き
サンワダイレクト 400-SCN041のレビューと評価
リーズナブルなサンワのフィルムスキャナ
サンワサプライのフィルムスキャナの中でも、安価に購入できる製品です。それでも解像度は1400dpiと、一般的な用途なら十分な高解像度です。
フィルムだけでなく、写真もスキャンできます。フィルムはネガ・ポジ両対応。35mm・スライドフィルム、それぞれをセットできるホルダーも付属しています。
サンワダイレクト 400-SCN034
サンワダイレクト 400-SCN034の仕様・製品情報
価格 | 39,980円 (2020年11月28日時点) |
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重量 | 約1.59kg |
対応フィルム | 35mm,マウント |
サンワダイレクト 400-SCN034のおすすめポイント3つ
- ボタン1つで自動送り
- 3600dpiの高解像度
- 非圧縮画像でも保存できる
サンワダイレクト 400-SCN034のレビューと評価
自動送りスキャンができるフィルムスキャナ
フィルムをセットしたら、ボタン1つ押すだけで自動的にスキャンしてくれるスキャナです。3600dpiという高解像度・48ビットのフルカラーに対応しており、フィルムを美しく取り込むことができます。
ネガ・ポジ両対応で、一般的なJPGだけでなくTIFFのような非圧縮画像で保存するといった使い方も可能です。
Kenko KFS-1450
Kenko KFS-1450の仕様・製品情報
価格 | 19,800円 (2020年11月28日時点) |
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重量 | 約260g |
対応フィルム | 35mm,スライド |
Kenko KFS-1450のおすすめポイント3つ
- 約1万円と購入しやすい価格
- 自動でキズやホコリを除去
- デジタルフォトフレーム機能付き
Kenko KFS-1450のレビューと評価
安価でも機能充実のコンパクトスキャナ
アマゾンで約1万円と、非常に安価に購入できるフィルムスキャナです。
スキャンした画像は自動でキズやホコリを除去、さらにスキャンしなくてもモニターにフィルムを映し、デジタルフォトフレームとして楽しめるなど、安価にも関わらず機能が非常に充実しています。
パソコン無しで、単体でスキャンが可能です。
Kenko KFS-14WSST
Kenko KFS-14WSSTの仕様・製品情報
価格 | 20,744円 (2020年11月28日時点) |
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パッケージ重量 | 739g |
対応フィルム | 35/110/126mm |
Kenko KFS-14WSSTのおすすめポイント3つ
- 35mm以外のサイズにも対応
- 手でフィルムを差し込む方式
- ネガもカラー表示で確認できる
Kenko KFS-14WSSTのレビューと評価
手差しでどんどんとり込めるフィルムスキャナ
もっとも一般的な35mmフィルムをはじめ、126/110mmと、さまざまな大きさのフィルムに対応したフィルムスキャナです。多くのスキャナと違ってフィルムを手で差し込んで読みとるようになっており、素早くスキャンできるのが特徴です。
ネガの取り込みにも対応しており、差し込むと液晶モニターにカラーで表示してくれる親切設計。お値段は少々はるものの、取り込みたいフィルムが大量にあるという方におすすめのスキャナす。
EPSON GT-F740
EPSON GT-F740の仕様・製品情報
価格 | 16,040円 (2020年11月28日時点) |
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重量 | 約2.8kg |
最大原稿サイズ | A4,USレターサイズ |
EPSON GT-F740のおすすめポイント3つ
- 連続スキャンが可能
- ワンプッシュで作業OK
- 文字だけスキャンも可能
EPSON GT-F740のレビューと評価
便利機能満載のフィルムスキャナ
一般的なフラットベットスキャナ型のフィルムスキャナーですが、35mmフィルムスキャンユニットが付属しています。ストリップ、マウントとも連続でスキャンが可能です。
いろんな作業をワンプッシュで行う機能や、文字だけをとり出してスキャンする機能など、さまざまな便利機能が搭載されています。
キヤノン CanoScan9000F MarkII
キヤノン CanoScan9000F MarkIIの仕様・製品情報
価格 | 20,800円 (2020年11月28日時点) |
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重量 | 約4.6kg |
最大原稿サイズ | A4,レター |
キヤノン CanoScan9000F MarkIIのおすすめポイント3つ
- 9600dpiという高解像度
- 色あせたフィルムも自動で補正
- 文字・画像・背景に合わせて読み取り
キヤノン CanoScan9000F MarkIIのレビューと評価
高解像度&高機能なフィルムスキャナ
フィルムスキャンに最適化された、キヤノンのフラットベッドスキャナです。9600dpiという高解像度のスキャンに対応、赤外光を利用してフィルムのごみ・傷も強力に自動補正してくれます。
色あせたフィルムの色も自動的に修正してくれたり、文字・画像・背景などを自動的に分析してそれぞれに合った読み取りをしてくれるなど、非常に高機能なスキャンが可能です。
オーグ OpticFilm 8200i
オーグ OpticFilm 8200iの仕様・製品情報
価格 | 45,300円 (2020年11月28日時点) |
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重量 | 約1,600g |
対応フィルム | 35mm,スライド |
オーグ OpticFilm 8200iのおすすめポイント3つ
- 7200dpiの高解像度
- 独自のゴミチェック機能搭載
- 強力な色管理
オーグ OpticFilm 8200iのレビューと評価
独自機能で、色管理に強いフィルムスキャナ
7200dpiの高解像度の読み取りに対応。専用のパソコン用スキャニングソフトが用意されており、ボタン1つでアプリケーションを起動できます。
赤外線を使った「iSRD」という独自のゴミチェック機能を搭載し、パソコン用ソフトと連動して強力に画像を補正。カラーキャリブレーション用のスライドが付属しており、細かい色の管理ができるようになっています。
ニコン USBフィルムスキャナー
ニコン USBフィルムスキャナーの仕様・製品情報
価格 | 232,270円 (2020年11月28日時点) |
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商品パッケージの重量 | 3.76kg |
ニコン USBフィルムスキャナーのおすすめポイント3つ
- ニコンの高級フィルムスキャナ
- 高速なスキャンが可能
- 正確なカラーマッチング
ニコン USBフィルムスキャナーのレビューと評価
カメラ大手による強力な色管理ができるスキャナ
カメラメーカー大手のニコンによるフィルムスキャナで、アマゾンで約24万円という高級モデルです。解像度は900dpiながら、非常に高速なスキャンが可能です。
最大の特徴は強力なカラー管理システムで、スキャンしたフィルムに高度な色の管理を行うことができ、非常に正確なカラーマッチングができるようになっています。
DIGITNOW フィルムスキャナ
DIGITNOW フィルムスキャナの仕様・製品情報
価格 | 7,599円 (2020年11月28日時点) |
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重量 | 499g |
対応フィルム | 35mm,135/110/126KPK,Super8フィルム,スライド |
DIGITNOW フィルムスキャナのおすすめポイント3つ
- パソコン不要で使える
- スーパー8のフィルムにも対応
- ボタン1つで高品質スキャン
DIGITNOW フィルムスキャナのレビューと評価
単体でカンタンに高品質にスキャンできる
パソコン不要、単体で使えるタイプのフィルムスキャナです。35mmのほか、スーパー8のフィルムにも対応しています。
ボタンを押すだけで内蔵のソフトが自動で補正を行い、簡単にかつ高品位なスキャンが可能。保存前にディスプレイでスキャンした結果を確認でき、スキャンした画像を反転させたりすることもできます。
まとめ
フィルムスキャナの多くは最も普及した35mmフィルムを対象としていますが、その他のフィルムに対応しているものもあります。
ブローニーなど手元に大きさの異なるフィルムがあるのなら、フラットベット型のスキャナならさまざまな大きさのものを取り込めます。
逆に35mmのみであれば特化したスキャナの方が、連続取り込みなどの機能が充実している場合が多いです。
取り込みたいフィルムに合わせて機種を選ぶしょうにしましょう。