【じっくり読むと6分】

オールドレンズは、35mmフィルムカメラに装着していた古いレンズです。Sonyなどのミラーレス一眼と相性がよく、ソフトでレトロな雰囲気やとろけるようなボケなど、個性有る写真が撮影できます。APS-Cやマイクロフォーサーズでは、焦点距離の35mm換算で広角レンズや望遠レンズとして使うこともできます。好きな人ははまり込むオールドレンズを、Nicon、Canonなど大手メーカーや、人気のあるおすすめの中からご紹介します。




オールドレンズとは

オールドレンズとは、フィルムカメラで使われていたレンズで、1970年代頃までの製品が該当します。現在流通しているレンズと比較して明るく、クラシカルな雰囲気や独特のボケなど個性的な質感が得られます。

オールドレンズはメーカーが違っても、マウントアダプターを使えばデジタル一眼レフやミラーレス一眼に装着できます。特にフランジバックが短いミラーレス一眼は、レンジファインダーカメラ用のレンズも使えるので、オールドレンズに適しています。比較的安い価格も手伝って、普段撮っている写真の雰囲気を変えてみたい人にはおすすめのレンズです。

オールドレンズの特徴

オールドレンズの特徴は、以下の3つです。

  • 全てマニュアルフォーカス
  • 独特のボケや色味がある
  • 明るいレンズが多い

全てマニュアルフォーカス

オールドレンズは、オートフォーカス機能が搭載される前に使用されていたレンズなので、全てマニュアルフォーカスです。ピントリングや絞りリングで調節する必要があります。ピントリングが無いレンズは、Sonyのα7シリーズなどカメラ本体に「マニュアルフォーカスアシスト」を搭載しているミラーレス一眼に搭載すれば、ピントの位置を確認して撮影できるので、かなり操作が楽になります。

独特のボケや色味がある

オールドレンズは、それぞれに独特の味わいある画像を撮ることができます。全体的にソフトでやわらかな描写とボケが特徴です。現在流通しているレンズよりもコントラストや彩度が弱いので、クラシカルな雰囲気を作りやすいです。レンズの種類によっては、黄味がかって写るものや、青味がかった画が撮れるレンズなど、写り方に差があります。

明るいレンズが多い

オールドレンズは比較的F値の低いレンズが多く、明るく撮れます。日中の太陽光の下でなどは、露出オーバーでハイキーになりやすい一方、設定で光量を上げると、暗い場所での撮影もかなり明るく撮ることができます。
また、光源に向けて撮影した時に白くなる「フレア」や、同じ条件で映り込む光のリング「ゴースト」が写り込みやすい分、工夫次第で普段とは全く違う写真を作り出すことができます。

オールドレンズのおすすめメーカー

オールドレンズのおすすめメーカーは、以下の2つです。

  • OLYMPUS(オリンパス)
  • Nicon(ニコン)

OLYMPUS(オリンパス)

OLYMPUSは、現代でも優れたマイクロフォーサーズのカメラを取り扱う大手メーカーです。カメラレンズの研究は1934年まで遡り、ユーザーの高い信頼と指示を受けています。
徹底的に小型化にこだわったOMマウント「Zuiko」のオールドレンズは特に人気が高く、小型で軽量のためカメラの取り回しや動作を妨げません。撮影した画像にも癖が無く明快で、自然を撮影するのに向いています。

Nicon(ニコン)

Niconは「Nikkor(ニッコール)」のブランドで、戦後から現代に至るまで高性能なレンズを豊富なラインナップで生産販売し続けています。「Fマウント」で統一されているので、Niconのカメラとオールドレンズなら、一部を除きほとんどのカメラでマウントアダプター不要で使えます。
Niconのオールドレンズは鏡筒も金属で作られ、クオリティの高いマニア垂涎のレンズが多くあります。

オールドレンズの選び方

オールドレンズの選び方を以下の3つのポイントから解説します。

  • 可能なら購入前に現物の確認を
  • レンズマウントはM42が向いている
  • 35mm換算を念頭に入れる

可能なら購入前に現物の確認を

オールドレンズは大半の製品が製造終了となっています。流通しているのはほぼ中古品なので、製品の状態や品質にかなり差が出ます。レンズが傷つく、曇る、カビが生えている、剥がれるなど、写りに影響する損傷が出ている製品もあるので、購入前に現物をチェックすることが望ましいです。

オールドレンズはマニュアルフォーカスのため、ピントリングや絞りリングがスムーズに動かない製品は、撮影に差し支えるだけでなく、故障している可能性があります。

レンズマウントはM42が向いている

レンズマウントとは、カメラとレンズを接続する部分です。各メーカーによってレンズマウントが違う上、オールドレンズは現在使われていないマウントが多く、そのままではカメラに取り付けられません。カメラとレンズの両方に合うマウントアダプターの装着が必須になります。

オールドレンズのマウントは「M42マウント」が多く、マウントアダプターも多いので、使えるカメラの幅が広がります。少ないマウントだとアダプターの種類が少なかったり、アダプターが製造されていない場合もあり、使用が難しくなりがちです。

35mm換算を念頭に入れる

オールドレンズは35mmフィルムカメラ用に作られています。その為デジタル一眼レフやミラーレス一眼も、35mmフルサイズなら写り方に差異はありません。センサーサイズの小さいAPS-Cやマイクロフォーサーズの場合は、「35mm換算」を使用し、APS-Cなら焦点距離を約1.5倍(Canonは約1.6倍)、マイクロフォーサーズなら約2倍した数値で選ぶと、広角から望遠まで欲しい画角のレンズを選ぶことができます。

オールドレンズのおすすめベスト10選

CONTAX Carl Zeiss PlanarT* 50mm F1.4

CONTAX Carl Zeiss PlanarT* 50mm F1.4の仕様・製品情報

全長/最大径41mm/62.5mm
重量275g
レンズマウントヤシカ/コンタックス
F値1.4
焦点距離50mm
レンズタイプ標準
フィルター径55mm

CONTAX Carl Zeiss PlanarT* 50mm F1.4のおすすめポイント3つ

  • 抜群の知名度を誇る標準レンズの銘玉
  • ツァイスレンズの優れた多層膜T*(ティースター)コーティング
  • モノクロで活きるやわらかな階調

CONTAX Carl Zeiss PlanarT* 50mm F1.4のレビューと評価

リーズナブルで格好良いツァイスレンズ

CONTAXの「Carl Zeiss PlanarT*(カールツァイスプラナーティースター) 50mm F1.4」は、プロアマ問わず今も人気の高い標準レンズです。Planar 50mm F1.4はカール・ツァイスと日本のヤシカが共同開発したレンズで、発色が美しく、背景はまろやかにボケます。モノクロ撮影でもやわらかな階調が表現されます。PlanarT* 50mm1本で、静物、ポートレート、風景まで様々な撮影を楽しめます。

CONTAX Carl Zeiss PlanarT* 50mm F1.4はこんな人におすすめ!

リーズナブルなツァイスレンズを使いこなしたい人。

OLYMPUS G.Zuiko AUTO-W 28mm F3.5

OLYMPUS G.Zuiko AUTO-W 28mm F3.5の仕様・製品情報

全長/最大径31mm/59mm
重量180g
レンズマウントオリンパスOM
F値3.5
焦点距離28mm
レンズタイプ広角
フィルター径49mm

OLYMPUS G.Zuiko AUTO-W 28mm F3.5のおすすめポイント3つ

  • とてもコンパクトな広角レンズ
  • 収差が少なくカリッとした描写
  • 2本目のレンズに最適

OLYMPUS G.Zuiko AUTO-W 28mm F3.5のレビューと評価

OMユーザーに圧倒的な人気の銘玉

OLYMPUSのG.Zuiko AUTO-W 28mm F3.5は、他のレンズと比べて開放値が暗めながら、優れた性能を持つレンズです。G.Zuiko AUTO-W 28mmの画風はコントラストが高く全体的にシャープで、収差が少なく安定感があります。標準レンズ以外に欲しくなった時の2本目にも向いています。

OLYMPUS G.Zuiko AUTO-W 28mm F3.5はこんな人におすすめ!

OMユーザー。小さく使いやすい広角レンズを探している人。

Nikon Ai-s Nikkor 50mm F1.4

Nikon Ai-s Nikkor 50mm F1.4の仕様・製品情報

全長/最大径406mm/635mm
重量249g
レンズマウントニコンF
F値1.4
焦点距離50mm
レンズタイプ標準
フィルター径52mm

Nikon Ai-s Nikkor 50mm F1.4のおすすめポイント3つ

  • ニッコールレンズの標準
  • コントラストの強いすっきりした描写
  • きれいな玉ボケとやわらかな空気感

Nikon Ai-s Nikkor 50mm F1.4のレビューと評価

オールドのニッコールレンズを試すならこれ

Nikon Ai-s Nikkor 50mm F1.4は、ニッコールレンズのスタンダードです。マウントが現行のニコンFマウントなので、ニコンのカメラならマウントアダプターが不要です。若干四隅に収差が出ますが、優等生的な描写と空気感のある写真が取れます。絞りの開放で綺麗な丸ボケが出る他、絞りによっては七角形のボケが浮かび、独創的な画になります。

Nikon Ai-s Nikkor 50mm F1.4はこんな人におすすめ!

ニコンユーザー。スタンダードなオールドレンズを使ってみたい人。

MINOLTA MC MACRO ROKKOR-QF 50mm F3.5

MINOLTA MC MACRO ROKKOR-QF 50mm F3.5の仕様・製品情報

全長/最大径55.5mm/67mm
重量345g
レンズマウントMC(SR)
F値3.5
焦点距離50mm
レンズタイプマクロ
フィルター径55mm

MINOLTA MC MACRO ROKKOR-QF 50mm F3.5のおすすめポイント3つ

  • 雑誌のミノルタ特集でも紹介された有名マクロ
  • 新種レンズによる良好な収差補正
  • やわらかなボケとバランスの取れた描写

MINOLTA MC MACRO ROKKOR-QF 50mm F3.5のレビューと評価

同時代のマクロレンズでは飛び出た描写力

MINOLTA MC MACRO ROKKOR-QF(ロッコールQF) 50mm F3.5は、季刊クラシックカメラの「ロッコール伝説」でも紹介されたマクロレンズです。同一の光学系で数十年製造され続けた長寿レンズでもあります。ロッコールレンズは「緑のロッコール」と言われるように、世界初のマルチコートで反射光が緑色に見えるレンズでしたが、ROKKOR-QFは新種レンズを搭載し、収差をほぼ取り去って、自然でやわらかなボケとカリッとした描写を可能にしています。

MINOLTA MC MACRO ROKKOR-QF 50mm F3.5はこんな人におすすめ!

オールドレンズのマクロレンズを試してみたい人。

Canon 25mm F3.5

※現在Amazonでは売り切れています。

Canon 25mm F3.5の仕様・製品情報

全長/最大径15mm/48mm
重量145g
レンズマウントL
F値3.5
焦点距離25mm
レンズタイプ広角(超広角)
フィルター径40mm

Canon 25mm F3.5のおすすめポイント3つ

  • 高価なLマウントでも比較的購入しやすい
  • 金属製のクラシカルなデザイン
  • ストリートや自然を撮りやすいパンフォーカス

Canon 25mm F3.5のレビューと評価

作家や報道写真家に愛用された超広角レンズ

Canon 25mm F3.5は、発売された1950年代では「超広角」に該当する、パンケーキレンズのように薄いSレンズです。元はレンジファインダーカメラのレンズで、ライカLマウントレンズの中でも比較して廉価です。ツァイスレンズのTopogon(トポゴン)を参考に作られ、焦点距離25mmのレンズでは当時世界最高の明るさと、かなり技術的に突出したレンズでした。
画像はあまりシャープさは無いですが、ソフトなボケが入ります。独特の味わいを気にいるかは、個人差があるようです。

Canon 25mm F3.5はこんな人におすすめ!

クラシカルなLマウントのスナップ用レンズが欲しい人。

ASAHI PENTAX Super Takumar 55mm F1.8

ASAHI PENTAX Super Takumar 55mm F1.8の仕様・製品情報

全長45mm
重量約200g
レンズマウントM42
F値1.8
焦点距離55mm
レンズタイプ標準
フィルター径49mm

ASAHI PENTAX Super Takumar 55mm F1.8のおすすめポイント3つ

  • オールドレンズ初心者に最適なレンズ
  • クラシカルで堅実な画が撮れる
  • どんなシーンでも使いやすい

ASAHI PENTAX Super Takumar 55mm F1.8のレビューと評価

しっかり写る廉価なオールドレンズ

ASAHI PENTAXのSuper Takumar(スーパータクマー) 55mm F1.8は、これからオールドレンズを始めたい人向けのレンズです。中古でも品数が多いので、かなり廉価で入手できます。Takumar 55mmはオールドレンズらしいソフトな画風で、きれいな玉ボケやフレアが入ります。強烈なクセが無く、どんなシーンでもよく撮れます。

Super Takumar 55mmの一部の製品は「アトムレンズ(放射能レンズ)」と呼ばれ、放射性物質トリウムを含むので、レンズが黄変しています。人体に影響は無くても写真に黄色みが出るので、気になる人は注意してください。

ASAHI PENTAX Super Takumar 55mm F1.8はこんな人におすすめ!

これからオールドレンズを使い始めようと考えている人。

Carl Zeiss Jena Flektogon 35mm Zebra

※現在Amazonでは売り切れています。

Carl Zeiss Jena Flektogon 35mm Zebraの仕様・製品情報

全長/最大径
重量
レンズマウントM42
F値2.8
焦点距離35mm
レンズタイプ広角
フィルター径

Carl Zeiss Jena Flektogon 35mm Zebraのおすすめポイント3つ

  • 人気の高い東ドイツの万能ツァイスレンズ
  • 接写で楽しめる最短撮影距離18cm
  • 一目で分かる白黒縞柄のリング

Carl Zeiss Jena Flektogon 35mm Zebraのレビューと評価

1本で幅広くカバーできるオールドツァイスレンズ

Carl Zeiss Jena Flektogon(カールツァイス・イエナ・フレクトゴン) 35mmは、第二次大戦後東西に分割されたカール・ツァイスの東ドイツ側、カール・ツァイス・イエナのレンズです。その中でも「Zebra」は縞柄の絞りリングとヘリコイドリングが特徴的な中期モデルです。

Flektogonは広角レンズですが、自然や人物にこだわらずきれいに撮れるので、定番レンズとして1本持っていると重宝します。最短撮影距離18cmとマクロレンズ並に接写が可能で、マクロ撮影も楽しめます。

Carl Zeiss Jena Flektogon 35mm Zebraはこんな人におすすめ!

1本のオールドツァイスレンズを使いこなしたい人。

Jupiter Jupiter-9 85mm F2.0

Jupiter Jupiter-9 85mm F2.0の仕様・製品情報

全長/最大径
重量約360g
レンズマウントライカL/M42
F値2.0
焦点距離85mm
レンズタイプ中望遠
フィルター径49mm

Jupiter Jupiter-9 85mm F2.0のおすすめポイント3つ

  • オールドレンズ初心者向けの廉価レンズ
  • ポートレートに適した中望遠
  • やわらかで自然な人物写真が撮れる

Jupiter Jupiter-9 85mm F2.0のレビューと評価

より自然なポートレートが撮れるロシアレンズ

Jupiter Jupiter-9 85mm F2.0は、カール・ツァイス・イエナのレンズ「ゾナー」を旧ソ連がコピーして大量生産したレンズです。
Jupiter-9はピントを合わせた箇所はシャープに、背景はソフトで自然なボケが入り、ポートレートなど「主役」をより際立たせる写真に向いています。

Jupiter Jupiter-9 85mm F2.0はこんな人におすすめ!

オールドレンズでポートレートが撮りたい人。

HELIOS 44-2 58mm F2.0

HELIOS 44-2 58mm F2.0の仕様・製品情報

全長/最大径
重量約250g
レンズマウントM42
F値2.0
焦点距離58mm
レンズタイプ標準
フィルター径49mm

HELIOS 44-2 58mm F2.0のおすすめポイント3つ

  • ツァイスの技術をベースとした写りの良さ
  • 独特な「ぐるぐるボケ」
  • ビンテージ調の雰囲気や個性的なフレア

HELIOS 44-2 58mm F2.0のレビューと評価

リーズナブルなロシアレンズでぐるぐるボケを楽しむ

HELIOS(ヘリオス) 44-2 58mm F2.0は、カール・ツァイス・イエナのレンズ「ビオター」を元に製造されました。HELIOSの写りは当然良好で、オールドレンズの中では比較的廉価のため、これも初心者が入手しやすいレンズです。
HELIOSはレンズの非点収差で、画面周辺の描写が一点に集まらず、絞りを開放して撮ると、被写体の背後がぐるぐると回転しているような独特のボケが発生します。アングルによっては幻想的な画像が撮れます。

HELIOS 44-2 58mm F2.0はこんな人におすすめ!

異世界的な独特のボケを楽しみたい人。

Industar-61 L/Z 50mm M42 Lens

Industar-61 L/Z 50mm M42 Lensの仕様・製品情報

全長/最大径
重量
レンズマウントM42
F値2.8
焦点距離50mm
レンズタイプ標準
フィルター径

Industar-61 L/Z 50mm M42 Lensのおすすめポイント3つ

  • 6枚羽の絞りによる「星ボケ」
  • 最短距離30cmでかなり被写体に寄れる
  • テッサータイプレンズのシャープな描写

Industar-61 L/Z 50mm M42 Lensのレビューと評価

スパンコールのような星ボケが女性に人気

Industar-61(インダスター61) L/Z 50mm M42 Lensは、「テッサータイプ」と呼ばれるロシアの交換用レンズです。Industar-61はシャープな描写が得意で、画像の四隅まで他のロシアレンズよりクリアに写りますが、それ以上に適切な条件と絞りの形により表れる六芒星の「星ボケ」が人気を博し、注目度が上がっているレンズです。

Industar-61 L/Z 50mm M42 Lensはこんな人におすすめ!

「星ボケ」を駆使してファンタスティックな写真を撮りたい人。

まとめ

オールドレンズは、現行のレンズやオートフォーカス、フィルターに慣れていると、操作に慣れるまで少し手がかかるものもあります。その分、自分とカメラ、レンズで画像を作る楽しみがあります。
いつもとひと味違う写真を撮りたい時、オールドレンズをぜひ選択肢に入れてみてください。