近年では、インテリア効果の高さや植えつけ方法の簡単さから日本にも定着してきました。
どこで買うのと思っている方も多いでしょうが、ハイドロカルチャーに必要なハイドロボールなどはダイソーなど百均でも販売中。
一般的なやり方も普通の土耕栽培より簡単で、植え付け作業中に土や肥料で手を汚すこともほとんどありません。
土代わりに使うハイドロボールは養分がなく無機質なので、お部屋に置いても虫がつかず安心できます。
小型サイズのガラス容器などに入れておしゃれなインテリアにしたい方は、ぜひ1つのご参考としてお役立てください。


目次
水耕栽培とは?水だけで育てる観葉植物がおしゃれ!
水耕栽培とは基本的に水と養分だけで植物を育てる園芸方法の1種で、容器への水挿しだけで育てる水栽培とは区別されます。
ハイドロカルチャーは多くの場合、高温で焼き上げた石・ハイドロボールを使いますが、一般的には水耕栽培の1種とみなされています。
水耕栽培のハイドロカルチャーでも水栽培でも多くの場合、ガラス容器やカラフルなボールを使うためとてもおしゃれで人気が高いです。
あまり手間がかからない小型の観葉植物で部屋をおしゃれに飾りたい方に、ハイドロカルチャーはおすすめです。
水耕栽培で育てた観葉植物は健康的?土耕栽培はどう違うのか?
水耕栽培と土耕栽培の主な3つの違いを解説します。
- 基本は屋内で育てる
- 水やりの際に液体肥料を与える
- 健康的に育つが成長は遅くなる
基本は屋内で育てる
水耕栽培と土耕栽培の育て方の大きな違いとして、水耕栽培・ハイドロカルチャーは基本的に屋内で育てる点があります。
ハイドロカルチャーは多くの場合、植物が小型のガラス容器や陶器に入っているので、直射日光に当てると内部の温度が上がりやすいです。
特に真夏で中の水が熱湯に近い状態になると根っこがすぐに枯れてしまうので、できるだけ屋外の直射日光は避けてください。
水やりの際に液体肥料を与える
水耕栽培は土耕栽培とは違い、水やりのたびにハイポネックスなどの液体肥料を混ぜてあげる必要があります。
土耕栽培では植物は土壌の中の堆肥養分や固形肥料などから栄養を摂れますが水耕栽培ではそうはいきません。
そのためハイドロカルチャーでは水やりのたびに即効性のある肥料・ハイポネックスなどを混ぜなければ植物は枯れてしまいます。
多くの場合、液肥の分量はスポイト2~3滴分ほどなので、それほどコストはかかりません。
健康的に育つが成長は遅くなる
水耕栽培でも健康的に育てられますが、土耕栽培に較べると成長が遅くなり、ほとんどの場合、花を咲かせられません。
ハイドロカルチャーはインテリア効果のために植物にある程度の無理をさせている園芸方法であり、生育という点では物足りないでしょう。
それでも適度な液肥や水やりや日照などを続けていれば、ほとんどの場合、少しずつ成長してくれます。
花を咲かせるためではなく植物の成長をゆるやかに見ていたい方にハイドロカルチャーはおすすめです。
水耕栽培で育てる観葉植物の注意点
水耕栽培で育てる観葉植物の注意点は、以下の3つです。
- 屋内栽培でも日照不足に注意しよう
- 水位は3分の1以下に抑える
- 年に1回は植え替えをしよう
屋内栽培でも日照不足に注意しよう
水耕栽培・ハイドロカルチャーは基本、屋外の日照を避けた屋内栽培の方がうまく育ちます。
うっかり外に出しすぎて直射日光を強く浴びせるとガラス容器内の水分が熱くなって根にダメージを与えます。
一方、屋内でもレースのカーテンがある窓際などできるだけ日当たりのいい場所に置かないと生育が悪くなりがちです。
ただポトスやヘデラといった耐陰性が非常に高い品種は多くの場合、屋内の窓際以外の置き場でも問題ありません。
水位は3分の1以下に抑える
ハイドロカルチャーは、水やりに関しては通常の土耕栽培より少し難しくなります。
外観から乾いているかどうか分かりづらいためで、ツマヨウジなどをハイドロボールに入れて湿り具合を指で確かめるなどの工夫が必要です。
また水やりの際には最大でもガラス容器の3分の1以下に、できれば5分の1ほどに抑える必要があります。
水が多すぎると容器の中で根が呼吸できなくなり、根腐れを引き起こしてしまうのでお気をつけください。
年に1回は植え替えをしよう
ハイドロカルチャーでも、土耕栽培と同じように植え替えが必要で、一般的に1年に1回が望ましいでしょう。
無機質なハイドロボールでも長く植物と共にガラス容器に入れて水や肥料を与えているので、コケや藻やカビなどが発生します。
なので健康に生育させるには年に1回はそれらの汚れを落とし、かつ底部につめた根腐れ防止剤を交換しなければなりません。
水耕栽培のやり方!植え替えする手順は?
次に観葉植物を容器に入れて、理想の高さを決めたらそこを基準にしてハイドロボールや木炭を入れていきます。指で植物をつまんで宙づりにし、ピンセットでボールを少量ずつ入れるのがおすすめです。
ある程度固定できたらガラス容器の底をさまざまな角度で床にコンコン当ててボールのすき間ができないように調整します。
土耕栽培同様、ハイドロカルチャーでも一般的に液肥は少しずつを長期的に続けることが生育の良さにつながります。
水耕栽培に向いているおすすめ観葉植物の種類10選
水耕栽培に向いているおすすめ観葉植物の種類を紹介します。
ポトス・エンジョイ
- ポトスの中でもよりクッキリした斑入りなのでインテリア効果が抜群
- 水のやりすぎで失敗しがちなハイドロカルチャーでもポトスは水分を好むので最適
- 生育旺盛なツル性の植物なのでハンギングなど多様な飾り方ができる
「ポトス・エンジョイ」の特徴
ポトスのおしゃれな新種「ポトス・エンジョイ」は本家よりも大きな白のおしゃれな斑入りで、ハイドロカルチャーにも最適な品種です。
ただ耐寒性が5℃ほどで寒さに強くなく、冬の水やりは一般的に月に2回程度。また真夏の直射日光も避けましょう。
ガジュマル
- 樹木のミニチュアのような荒々しさとかわいさが混じった外観がおしゃれ
- 耐寒性が一般的に0℃前後と真冬に強く初心者でも育てやすい
- 成長すれば挿し木ができるので手間なく増やすことも可能
「ガジュマル」の特徴
沖縄では生命力の強さから「精霊が宿る木」とも呼ばれるガジュマルは、おしゃれなミニサイズがハイドロカルチャーに最適です。
ただ根腐れが多いので水やり管理は少し難しめです。また枝を切ると出てくる白い樹液にはできるだけ触れないようにしましょう。
パキラ
- 大人気の観葉植物でダイソーなど百均でも安く手軽に購入できる
- 金運・仕事運・勉強運などを上げるさまざまな風水効果がある
- 耐陰性や耐寒性があり室内のあまり日が差さない場所にでも置ける
「パキラ」の特徴
日本で観葉植物として屈指の人気を誇るパキラは、一般的にその育てやすさからハイドロカルチャー用としても代表的な品種になっています。
水不足に強く少々のことでは枯れませんが、逆に水をやりすぎると幹がヒョロヒョロになって徒長しがちなのでお気をつけください。
ゴムの木(フィカス ティネケ)
- ゴムの木・フィカスの中でも赤・白・緑と多彩なカラーでインテリア効果が抜群
- 大型の上に耐陰性が強いので一般的に屋内の窓際でも生育旺盛
- 「永遠の幸せ」という花言葉があるので結婚祝いなどのプレゼントにも最適
「ゴムの木(フィカス ティネケ)」の特徴
ゴムの木の一種・フィカス・ティネケは、ユニークな迷彩色がひときわ目立つインテリア効果が極めて高い品種です。
ただ寒さに強いフィカス・アルテシーマと見た目は似ていながら、耐寒性は10℃なので真冬の温度管理が難しくなります。
オリヅルラン
- 放射状に延びる斑入りの長い葉っぱがおしゃれでハンギングにも最適
- 耐寒性は5℃なので越冬しやすく耐陰性もあるのでハイドロカルチャーにも最適
- NASA・アメリカ航空宇宙局も認めるほどの空気清浄効果もあり
「オリヅルラン」の特徴
ツル状のランナーの先端にある子株の形からオリヅルランと名付けられた品種で、おしゃれで育てやすいことで人気を集めています。
ハイドロカルチャーでも子株が出れば花を咲かせることが多いです。子株を多く作ることから子孫繁栄など家族運を高める風水効果もあります。
ハーブ アロマティカス
- 多肉植物のようにプリプリと肉厚のある葉っぱがおしゃれでインテリア効果が抜群
- ハーブの一種なので葉に清涼感のある強い香りがあって癒し効果を発揮
- 挿し木で簡単に増やせるので栽培に失敗してもやり直すことができる
「ハーブ アロマティカス」の特徴
ハーブの一種・アロマティカスはハーブの中でも比較的安価で購入でき、ミントに似た香りに虫よけ効果もある品種です。
生育旺盛なのでハイドロカルチャーにも最適。ただ耐寒性は10℃前後なので冬の温度管理が難しくなります。
ヒメモンステラ
- モンテスラの小型種なので小瓶に入れるハイドロカルチャーにサイズ感がぴったり
- 大きな切れ込みのある葉っぱが唯一無二の個性を放っておしゃれ
- 耐陰性があるので屋内栽培にも最適で耐寒性も5℃と越冬しやすい
「ヒメモンステラ」の特徴
厳密には別種になりますが一般的に小型のモンテスラと分類されるヒメモンテスラは、インテリアグリーンとして大人気の品種です。
「嬉しい便り」という花言葉もあるので、受験や資格試験に挑む方へのプレゼントとしても最適でしょう。
アイビー・ヘデラ
- 一般的に耐寒性が0℃前後と生命力が極めて強くて枯れにくい
- ポトスのように水分も好むのでハイドロカルチャーとしても育てやすい
- 斑入りのライトグリーンの葉っぱがおしゃれでハンギングにも最適
「アイビー・ヘデラ」の特徴
窓辺のグリーンカーテンにもなるツル性植物アイビー・ヘデラは、その圧倒的な生命力からハイドロカルチャーにも最適な品種です。
強い繁殖力から「永遠の愛」という花言葉もあり、結婚祝いなどにもぴったり。耐陰性があるのも嬉しいところ。
ミリオンバンブー
- 水差しの水栽培ができるほど水との相性が良くハイドロカルチャーにも最適
- おしゃれな見た目の上にダイソーなど百均でも買えるほど価格が安い
- 挿し木では水に浸すだけで発根するなど土壌栽培なしで増やすことができる
「ミリオンバンブー」の特徴
「開運竹」と呼ばれるほど金運などの運気を上げる風水効果でも知られるミリオンバンブーは、多くの水耕栽培に最適な品種です。
ただ小さいサイズほど耐寒性がなく、一般的に真冬は多くの地域で屋内でも暖房なしには越冬しづらいのが残念なところ。
ホワイト バニーカクタス
- ウサギのようなオシャレでかわいい見た目でインテリア効果が抜群
- サボテンの一種なので乾燥に強くハイドロカルチャーでも枯らしにくい
- あまり肥料をやらずとも日当たりの良さだけで花を咲かすこともある
「ホワイト バニーカクタス」の特徴
ウサギに似た見た目からバニーカクタスと呼ばれるサボテンで、白いトゲが妖精のような雰囲気を醸し出すおしゃれな品種です。
ただ触ると無数の極小トゲがついてピンセットでしか取れないのが難点。水のやりすぎや日照不足で子株が細長くなる点にも注意しましょう。
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この記事を書いたライターからのコメント
ツバキ
ハイドロカルチャーは土耕栽培とまったく違った育て方なので、私も少なからず難しいものだと思っていました。
実際、さまざまな品種で挑戦しても冬を越せるのは生命力のあるポトスやカポックだけで、年々やる気は落ちるだけ。
しかし当記事の執筆でリサーチを重ねるうちに、基本的なルールさえ守っていなかった事に気づかされ再び挑戦しようと思いました。