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一作家として司馬遼太郎の著作など人気作品を元に、戦国・明治・大正・昭和と時代別の作品をランキングにしました。
笑える時代小説や「この時代小説がすごい」の歴代作、女性や中学生向けなど多様に選びましたので、どうぞご参考にしてください。
この記事を書いたライター:ツバキ
2009年に宙目(ユマ)ケンというペンネームで幻冬舎主催の『パピルス新人賞』を受賞し、翌年『カミナリラヴァー』(幻冬舎)で小説家デビューしました。
以降はキンドル出版のKDPやカクヨム・noteなどの投稿サイトで小説を発表しながら、コツコツとマイペースで書き続けております!(^^)!。
【文学賞作家が選ぶ】初心者でも読みやすい小説15選|高校生から大人まで!
時代小説の人気作家は?
時代小説の人気作家の3人を紹介します。
- 司馬遼太郎
- 宮部みゆき
- 城山三郎
司馬遼太郎
司馬遼太郎は時代小説を代表する作家の1人で、「竜馬がゆく」で現代にも続く坂本龍馬の人気の立役者にもなったことでも有名。
従軍もした第二次世界大戦の敗北を受けて過去にあこがれを抱き、「燃えよ剣」や「坂の上の雲」では高潔な人物を描きました。
戦国時代や近代日本には今でも尊敬できる偉人がいたのではないかという好奇心がある方に司馬遼太郎はおすすめの作家です。
宮部みゆき
宮部みゆきは「火車」や「理由」のような作品でミステリー・サスペンスとして知られる作家ながら時代小説でも人気を集めています。
怪談を語り合う江戸の百物語をベースにした「三島屋変調百物語」シリーズは現在15周年を突破し、9作・38話まで進んでいます。
百物語は99話まで語らないと祟りがあるそうなので今後も続くはず。ホラー時代劇を読みたい方に宮部みゆきはおすすめの作家です。
城山三郎
城山三郎は経済小説を開拓した功績でも知られる時代・歴史小説作家で、近代から現代までの比較的新しい時代の作品が多いです。
「落日燃ゆ」など昭和の戦争文学が特に評価を集め、経済小説「官僚たちの夏」なども今では昭和の時代小説と言えます。
第二次世界大戦から高度経済成長期まで、近代から現代の日本について知れる時代小説が読みたい方に城山三郎はおすすめの作家です。
時代小説の選び方
時代小説の選び方を以下の3つのポイントから解説します。
- エンタメの戦国・江戸末期
- 暮らしが知れる江戸ミステリー
- 感動と啓蒙の昭和戦記
エンタメの戦国・江戸末期
時代小説にエンターテイメント性を求める方は、乱世の時代、戦国や江戸の幕末における激しい戦いを描いた作品がいいでしょう。
織田信長に戦いを挑む「村上海賊の娘」や「天離り果つる国」、幕末の喧嘩師・土方歳三の生涯を追った「燃えよ剣」などがおすすめ。
エンタメ性の高い時代小説はアニメや実写映画などの原作になることも多く、中学生など初心者の登竜門としても最適です。
暮らしが知れる江戸ミステリー
時代小説の中で大昔の日本人の暮らしや風俗に好奇心がある方には、政情が安定していた江戸時代のミステリーなどがおすすめ。
近年は江戸ホラー「三島屋変調百物語」シリーズで知られる宮部みゆきの著作には、それ以前にも魅力的な江戸ものがあります。
「本所深川ふしぎ草紙」「幻色江戸ごよみ」などは江戸の暮らしぶりと共にミステリーが楽しめることもあって人気を集めています。
感動と啓蒙の昭和戦記
時代小説の中で泣ける感動作や今も多くを学べる啓蒙作を読みたいなら第二次世界大戦を描く昭和戦記がおすすめです。
「ひめゆりの塔」や「二十四の瞳」は少女やこどもの視点から戦争の残酷さを描いたもので涙なくして読むことは難しいでしょう。
昭和の戦争文学の第一人者、城山三郎の「硫黄島に死す」などは戦争についての深い洞察を与えるもので今も輝きを放っています。
【ベスト10】時代小説の人気ランキング
【10位】八丁堀強妻物語
著者 | 岡本さとる |
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出版社 | 小学館 |
発売日 | 2022年2月4日 |
ページ数 | 281ページ |
時代 | 江戸時代 |
「八丁堀強妻物語」のあらすじ・レビュー
恋と武芸の二刀流ヒロイン
TVドラマ「水戸黄門」などの脚本家としても知られる時代小説家・岡本さとるによる2023年の新刊、新シリーズ第一作です。
時は江戸時代、将軍家ごひいきの扇屋の娘・千秋が幕府の下級役人である柳之助に一目ぼれして結婚し夫婦で奮闘するというのが大筋。
千秋が実は武芸に秀でていたり10代の少女同士のゆかいな姿が描かれていたりするなど、ラノベ的な作風である点でも好評です。
【9位】村上海賊の娘(一)
著者 | 和田竜 |
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出版社 | 新潮社 |
発売日 | 2013年10月22日 |
ページ数 | 281ページ |
時代 | 戦国時代 |
「村上海賊の娘(一)」のあらすじ・レビュー
信長に挑んだ海賊王の娘
2014年の本屋大賞1位、累計300万部を突破した大ヒットシリーズで、織田信長と毛利氏による実在の戦争をベースにした物語。
ハタチの女海賊・景(きょう)が村上水軍を率いて毛利方につき、織田軍相手に天下分け目の海戦に挑む一大スペクタクルの序章です。
読者の多くが実写映画化を望むほどアクションが秀逸で、景以外の大勢のキャラも立っていて読みやすい点でも人気を集めています。
【8位】白虎隊
著者 | 中村 彰彦 |
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出版社 | PHP研究所 |
発売日 | 2001年5月18日 |
ページ数 | 246ページ |
時代 | 江戸~明治~大正~昭和時代 |
「白虎隊」のあらすじ・レビュー
少年兵たちの悲劇と栄光
福島県の会津地方を題材にした数多くの歴史小説で知られる直木賞作家・中村彰彦による江戸末期の会津での戊辰戦争を描く名作です。
13歳から17歳までの約300人の少年兵による部隊「白虎隊」を主題に、明治新政府軍との戦いやそれ以降の活躍を描いています。
集団自決の悲劇に止まらない隊員1人1人の人生を追う話で、第二次世界大戦に至る大和魂の形成を知る上でも興味深い歴史小説です。
【7位】あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 5
著者 | 宮部みゆき |
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出版社 | KADOKAWA |
発売日 | 2018年4月 |
ページ数 | 560ページ |
時代 | 江戸時代 |
「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 5」のあらすじ・レビュー
江戸時代のホラー短編集
直木賞作家・宮部みゆきによる江戸時代に流行した怪談トーク・百物語をベースにした「三島屋変調百物語」シリーズ第一期完結編。
「開けずの間」「だんまり姫」「面の家」「あやかし草紙」「金目の猫」の5作の短編集で、シリーズでも屈指の人気を集めています。
タイトルの「あやかし草紙」はその本の写本をすると自分の寿命が分かるという話で、運命を知ることの是非について考えさせられます。
【6位】【合本版】終わらざる夏 全3巻
著者 | 浅田次郎 |
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出版社 | 集英社 |
発売日 | 2010年7月 |
ページ数 | 920ページ |
時代 | 昭和時代 |
「【合本版】終わらざる夏 全3巻」のあらすじ・レビュー
知られざる理不尽な戦争
直木賞作家・浅田次郎による1945年終戦直後の知られざる日ソ戦・占守島(しゅむしゅとう)の戦いを描く約千ページに及ぶ3部作。
編集者で通訳の片岡、医学生で軍医の菊池、百戦錬磨の鬼軍曹の鬼熊が北海道での4日間の激戦に巻き込まれるさまが描かれています。
興味深いのは侵略するソ連兵の視点もある点で、元自衛隊の著者ならではの一兵士目線からの戦争観が作品に深みを与えています。
【5位】木挽町のあだ討ち
著者 | 永井紗耶子 |
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出版社 | 新潮社 |
発売日 | 2023年1月18日 |
ページ数 | 280ページ |
時代 | 江戸時代 |
「木挽町のあだ討ち」のあらすじ・レビュー
あだ討ちは本当に仇討だったのか?
2023年に史上3度目となる直木賞・山本周五郎賞のW受賞を果たした作品で、永井紗耶子による江戸時代のあだ討ちが主題の物語。
父のあだ討ちを果たした男と縁のある武士が、あだ討ちの関係者を訪ね歩くという設定で彼らの過去も筋の歯車になっています。
芝居小屋に行きついた人々の人生が描かれる一方、実際そのあだ討ちが何だったのかというミステリー要素もあり大いに楽しめます。
【4位】新装版 ひめゆりの塔
著者 | 石野径一郎 |
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出版社 | 講談社 |
発売日 | 初版:1950年/新装版:2015年12月15日 |
ページ数 | 304ページ |
時代 | 昭和時代 |
「新装版 ひめゆりの塔」のあらすじ・レビュー
戦場で散った少女たちが映す戦争の真実
沖縄出身で直木賞候補にもなった石野径一郎による日本の第二次世界大戦を象徴する沖縄戦の悲劇「ひめゆりの塔」を描いた感動作。
約200人の女学生による看護部隊が、崩壊した野戦病院から戦場の洞窟に向かった後の悲劇がリアルに感情豊かにつづられています。
女子学生を戦場に置き去りにした軍への怒りは時代を超えた共感を促します。漢字にふりがながある新装版である点も嬉しい所。
【3位】天離り果つる国(上)
著者 | 宮本昌孝 |
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出版社 | PHP研究所 |
発売日 | 2023年8月7日 |
ページ数 | 465ページ |
時代 | 戦国時代 |
「天離り果つる国(上)」のあらすじ・レビュー
信長に挑んだ美男美女カップル
書店員などで選ぶ「この時代小説がすごい!」2022年で1位に輝いた本書は、美しき姫と軍師の男がつむぐ戦国エンターテイメント。
時は戦国、資源豊富な白川郷に目をつけた織田信長が、天空の城・帰雲城を落とすため軍師を送り込むことから物語は始まります。
信長の意思に反し、軍師は帰雲城の姫である紗雪と共に戦いを挑むなど展開力も抜群、二人の恋愛も話の大きな推進力になります。
【2位】坂の上の雲(一)
著者 | 司馬遼太郎 |
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出版社 | 文藝春秋 |
発売日 | 1969年4月 |
ページ数 | 325ページ |
時代 | 江戸~明治時代 |
「坂の上の雲(一)」のあらすじ・レビュー
3人の青春が彩る日本の栄光の時代
時代小説の第一人者・司馬遼太郎の著書の代表作と呼ばれるのが本作で、明治維新から日露戦争に至るまでの激動の時代が舞台。
松山市出身の3人組、正岡子規と秋山兄弟の青春が描かれていて、それぞれが文学と軍隊の中で革命的な偉業を成し遂げます。
史上初めて「国民国家」となった日本で若者が自分の夢と国家のロマンを重ねられた時代の輝きがシリーズ全編にあふれています。
【1位】落日燃ゆ
著者 | 城山三郎 |
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出版社 | 新潮社 |
発売日 | 1974年 |
ページ数 | 368ページ |
時代 | 大正~昭和時代 |
「落日燃ゆ」のあらすじ・レビュー
グレーゾーンのA級戦犯
歴史小説の大家・城山三郎による第二次世界大戦後の東京裁判で文官として唯一処刑された元首相・広田弘毅を描く骨太の時代小説。
外相や総理を務めるものの軍部の暴走に翻弄され続けた末に東京裁判にかけられる広田の悲劇の生涯が克明につづられています。
広田のように戦争のA級戦犯でも善悪の境界線上に立つ人物もいることで、読者には難しい道義的な判断が委ねられます。
【江戸時代】作家が選ぶおすすめの時代小説はこれ!
燃えよ剣(上)
著者 | 司馬遼太郎 |
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出版社 | 文藝春秋 |
発売日 | 1962年 |
ページ数 | 463ページ |
時代 | 江戸~明治時代 |
「燃えよ剣(上)」のあらすじ・レビュー
ケンカに明け暮れた男の純情
希代の時代小説家・司馬遼太郎の著作の中でも1,2を争う人気作で、江戸末期に新選組として活躍した土方歳三を描く2部作です。
「バラガキ(乱暴者)のトシ」の幼少期から「鬼の副長」と恐れられた新選組時代、そして戊辰戦争で散るまでの生涯を描く物語。
戦いそのものを純粋に愛したという意味で司馬が「喧嘩師」と読んだ男の生きざまは、情熱を持って生きることの尊さを訴えます。
【女性作家】作家が選ぶおすすめの時代小説はこれ!
二十四の瞳 新装版
著者 | 壺井栄 |
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出版社 | KADOKAWA |
発売日 | 1952年12月 |
ページ数 | 211ページ |
時代 | 昭和時代 |
「二十四の瞳 新装版」のあらすじ・レビュー
女性作家がこどもの視点で見た戦争
童話作家でもある壺井栄による第二次世界大戦の戦前・戦中の時代を描く時代小説で、数多くの名ドラマがあることでも有名です。
小豆島をモデルにした瀬戸内海の寒村で、女教師の大石先生と12人の生徒が大恐慌後の貧困や戦争に翻弄される姿が描かれます。
年月を経て変わり果てた生徒たちと大石先生の再会は、日本がたどった悲劇の時代を映し出すと共に未来への警鐘をも鳴らします。
【中学生に】作家が選ぶおすすめの時代小説はこれ!
わたしの幸せな結婚
著者 | 顎木あくみ |
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出版社 | KADOKAWA |
発売日 | 2019年1月15日 |
ページ数 | 288ページ |
時代 | 大正時代 |
「わたしの幸せな結婚」のあらすじ・レビュー
大正ファンタジー・ロマンス
小説投稿サイトから生まれ、漫画・アニメ・実写映画と大々的にメディアミックスされた大ヒット小説のシリーズ一作目です。
時は大正時代、超能力を持つ家に生まれながら無能だったために虐待を受けたヒロインが、名家の美男子に救われるというのが大筋。
過酷な生い立ちから自尊感情を失いながらも高潔に生きるヒロインには好感がわき、ラノベのように読みやすい文体も魅力的です。
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この記事を書いたライターからのコメント
時代小説のランキングを作らせていただく中、私は悲惨な戦争に翻弄される近代日本を描いた名作にひきこまれました。
司馬遼太郎さえ最後まで書けなかったほど絶望的な時代ですが、数多くの名作家が軍国主義を糾弾する作品を残しています。
世界がまた戦争の時代に入りつつある今だからこそ、この場をお借りして昭和の戦争文学を数多く取り上げることになりました。
決して楽しい読書となるものではありませんが、皆さんにもぜひそのような時代小説を一度読んでみて欲しいと思っています。
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