星新一の作品おすすめ人気ランキング【小学生から大人まで】

星新一の作品ランキング

ショートショートなどSF短編で知られる星新一の作品は、小学生や中学生から大人まで今も幅広い人気を集めています。

著作権上まだ青空文庫には加わっていませんが、人気投票などで最高傑作と呼ばれる作品でも文庫で安く販売されています。

社会風刺やユーモアの効いたおすすめの話を人気ランキング形式で紹介しますので、ご購入の際にはどうぞお役立てください。

宙目(ユマ)ケン
この記事を書いたライター:ツバキ

2009年に宙目(ユマ)ケンというペンネームで幻冬舎主催の『パピルス新人賞』を受賞し、翌年『カミナリラヴァー』(幻冬舎)で小説家デビューしました。
以降はキンドル出版のKDPやカクヨム・noteなどの投稿サイトで小説を発表しながら、コツコツとマイペースで書き続けております!(^^)!。


初心者におすすめの小説
【文学賞作家が選ぶ】初心者でも読みやすい小説15選|高校生から大人まで!

星新一作品の選び方

星新一作品の選び方
星新一作品の選び方を以下の3つのポイントから解説します。

  • 小学生や中学生はショートショート
  • 人気ランキングを参考にする
  • 作品の世界観から選ぼう

小学生や中学生はショートショート

小学生や中学生といった小説を読み慣れていない初心者には、やはりページ数の少ないショートショートが一番のおすすめです。

星新一の短編集にはほとんどの話が10ページに満たないショートショート選集も数多くあり、電車内など通学中にも読めます。

中には2ページほどの超ショートショートもあり、2~3分のYouTube動画を一本見るくらいの感覚で楽しめるでしょう。

人気ランキングを参考にする

星新一はショートショートが1,000作を超えるなど非常に多作な作家なので、人気ランキングの上位作から選ぶと効率的です。

「ボッコちゃん」「きまぐれロボット」「悪魔のいる天国」など各種人気投票ベスト10には必ず入っている作品があります。

多くはショートショート集になりますが、表題作の内容が気に入ったならとりあえず手にとって1作ずつ読んでゆくと良いでしょう。

作品の世界観から選ぼう

星新一のショートショートの多くは何らかのテーマに沿って集められた選集が多く、自分の好みとのマッチするものを選ぶこともできます。

「ゆきとどいた生活」や「ひとにぎりの未来」では主にテクノロジーで何もかもが便利になった未来の暗部が描かれています。

「だれかさんの悪夢」では主に夢や欲望を叶えた先にある人間の悲喜劇が描かれていて、こういった主題から選ぶのも1つの手です。

星新一とは?その魅力や作風は

要点
  • 小松左京、筒井康隆と並ぶ日本三大SF作家
  • 小説ジャンルはSFショートショートでたった1ページの作品もある
  • ほとんどハッピーエンドはなく伏線を回収する見事な結末

星新一は、1926年、現在の東京都文京区で生まれました。母の兄が有名な小説家、森鴎外であることから星さんは鴎外の甥っ子になり、かなり文学的な家系だったと言えます。

東京大学の農学部に進み研究者の道を歩んでいましたが、父親が早世したために父の製薬会社を継ぐことになります。

1957年、星新一が31歳のとき、日本発のSF雑誌「宇宙塵」を創刊し、その中の作品が評価されて作家デビュー。その後は71歳で亡くなるまで、小松左京、筒井康隆と並んで日本SF御三家と呼ばれるほどの活躍を見せました。

星新一の小説ジャンルはSFショートショートです。文字通りとても短いSF作品のことであり、中にはたった1ページの作品もあるほどです。

ほとんどが空想的で短い小説だったので、子ども向け作家だとも見られていました。しかし、多くの作品には普遍的で文学的なテーマもあります。そのため、時代を超えて大人たちからも愛される作家になったと言えます。

一方、星新一の小説では、ほとんどハッピーエンドがありません。人間や世の中の暗い面、見たくない面を最後に明らかにするような作風です。小中学生の子たちには、キツイ内容もあるかも知れません。

しかし、若いうちから物事の裏を見たり多様な視点を持ったりすることは、とても大切なことです。若いころに星新一の作品を読めば、きっと柔軟な考えや真新しい感性を持った大人になれるでしょう。

宙目(ユマ)ケン
この記事を書いたライター:ツバキ

作家・星新一の最もすばらしい点はやはりショートショートというスタイルではないでしょうか。そこには彼の作品の多くのテーマにも通じる近未来への鋭い洞察力があると感じます。
配信動画やサブスク全盛期の今、文化コンテンツは一瞬ごとに消費されていきます。星新一はそんな未来にも生き残れる小説としてショートショートを追求したのかもしれません。

ショートショートとは

読書する犬
ショートショートとは長くても10ページ、短ければ2ページほどで終わる最も短い小説のジャンルです。

そのためほとんどのショートショートは小説初心者の方でも1編を5分以内で読み終えられます。

星新一は日本では「ショートショートの神さま」と呼ばれるほどこのジャンルを代表する作家です。

彼の作品の多くで見られるよう、ショートショートは斬新なアイデアから生まれるものなのでSFやファンタジーがほとんど。マンガのように小説も一気読みしたい、読書習慣をつけたい、創作アイデアが欲しいという方にショートショートはおすすめです。

星新一作品の最高傑作は?

星新一作品には1,000を超えるショートショートがあり好みは別れますが、「ボッコちゃん」が最高傑作として知られています。

著者自身が最高傑作として自薦した50編の短編集のタイトルとその1つ目の作品が「ボッコちゃん」であることも大きいでしょう。

私個人としてはすべて読んだわけではありませんが、大人向けの本格SFとして連作短編「声の網」が最高傑作だと思います。

ライターが選んだ星新一作品おすすめの話

ライターが選んだ星新一作品おすすめの話
ライターが選んだ星新一作品おすすめの話3つの種類を解説します。

  • ブランコのむこうで(長編)
  • 鍵(ショートショート集「妄想銀行」に収録)
  • おーい でてこーい(ショートショート集「ボッコちゃん」に収録)

ブランコのむこうで(長編)

変な夢を見た小学生のぼくは、学校帰りに自分と同じ顔をした少年に遭遇する。正体を突き止めようとするが、なぜか人の夢から夢へジャンプする妄想世界に入り込んでしまう…。

そんなシュールとも言える話ですが、夢と現実が深く結びつく展開は分かりやすく共感もしやすいでしょう。

小学生の一人称なので、子どもさんでも読める絵本のような文体であるのも大きな魅力。

夢と現実が境界なく交じり合う不思議な世界に好奇心がわく方におすすめです。

鍵(ショートショート集『妄想銀行』に収録)

男はあるとき道でたまたま拾った鍵にあう部屋の鍵穴を探すが、当然そう簡単には見つからない。そして年月が過ぎ、ある方法で鍵にあった鍵穴を開けると、女神様が出てきて何でも願いを叶えてくれるという。

そこで男は驚きの言葉を口にする、という終盤以外はSF要素なしの話です。

「鍵」は星新一のショートショートの中でも地味な作風ながらコアなファンから人気を集めている作品です。

夢を追いかけるという事がどういうことなのか、シンプルで明快な人生訓を知りたい方におすすめです。

おーい でてこーい(ショートショート集「ボッコちゃん」に収録)

台風一過の村で謎の穴が発見され、村人が「おーい、でてこーい」と呼んでも中からは返事がない。そのうち何でも捨てられる底なし穴だと勝手に思い込み、都会から要らなくなったものが集まるようになる。大量のゴミ、原発の放射性物質、官僚の機密書類などなど穴は都会の人たちのためのゴミ捨て場になってしまう。

そしてラストに痛快かつ痛切な大転換が待っているという話です。

環境問題とのリンクだけではなく、因果応報・自業自得という倫理観をブラックユーモアたっぷりに教えてくれます。

一気読みできるショートショートの中でもずっと心に残るような深いテーマの名作を読みたいという方におすすめです。

評価基準
読みやすさショートショート構成・ひらがなやルビの多さ・短い文体・対象年齢などで評価
人気ネット上の各種人気ランキング・人気投票を参考に評価
SF要素ショートショート集や短編集全体として宇宙・ロボット・未来・近未来などの要素の多さで評価
社会風刺ショートショート集や短編集全体として現代社会への皮肉や批判がこめられているかで評価

【小学生】星新一作品のおすすめランキング5選

【5位】すこしふしぎ傑作選

ポイント
  • 妖精の表紙がカワイイ
  • 何でも叶える妖精が、ひとクセあってオモシロい
  • 嫉妬(しっと)について考えるキッカケを与えてくれる

すこしふしぎ傑作選のレビューと評価

カワイイ妖精が光を当てた少女のこころの中の闇
『すこしふしぎ傑作選』は、小さな子どもたちでも手にしやすい小説です。表紙にカワイイ妖精が窓辺に座る絵があるので、本棚に飾るだけで満足できる一品にもなることでしょう。

表題作の『妖精』では、何でも願いを叶えてくれる妖精が少女ケイの前に登場します。子どものときなら誰でも1度は想像する出来事です。
しかし、この妖精は変わり者で、ケイの願いを叶えると、ライバルのアイにはその倍の願いを叶えるといいます。ケイが幸福になりたいと願えば、アイはその倍、幸福になるということです。そこで最後にケイが妖精に言った願いとは何なのか。

テーマは子ども心にも芽生えがちな嫉妬、ねたみです。最後はとても暗い終わり方ですが、子どもたちに嫉妬から自由になってほしいという作者の願いが込められているように思われます。

こんな人におすすめ
友達や同級生のことが、だんだん妬ましく思えるようになってしまったた子どもたち

【4位】ゆきとどいた生活 (星新一YAセレクション) 単行本

紙の本のページ数213ページ
Kindleのファイルサイズ-(単行本の発売のみ)
ジャンルショートショート
出版社理論社
紙の本の初版年表題作収録の「ボッコちゃん」(1971年)・2008年(単行本)
評価・レビュー
読みやすさ
(5.0)
人気
(4.0)
SF要素
(4.0)
社会風刺
(4.5)
ポイント
  • 10代向けにセレクトされたショートショート集で和田誠さんのほのぼのしたイラストも好評
  • 表題作「ゆきとどいた生活」を始め多くは10ページ以下の15編の小説のため初心者でも読みやすい
  • 表題作以外にも「愛用の時計」や「椅子」など星新一のショートショートの人気作がそろっている

「ゆきとどいた生活 (星新一YAセレクション) 単行本 」のレビューや評価

「こどもが大人に育つ本」として理論社が刊行する「YAセレクション」の一冊として出されたのが本書です。

代表的な2作「ゆきとどいた生活」と「椅子」では利便性を追求した果てにある悲劇が描かれていて胸を打ちます。

ムダがなく効率最優先の現代社会にどこか息苦しさを感じている人なら誰でも共感しやすい作品が詰まっています。

こんな人におすすめ
科学が発展して何もかもが便利になる明るい未来像に対して何かおかしいと思う小学生から中学生の方におすすめします。

【3位】悪魔のいる天国

ポイント
  • 何でも願いを叶える魔法もの
  • マジメな人への皮肉
  • 理解を超えたものの大切さ

悪魔のいる天国のレビューと評価

願いを叶えてくれる魔人を飲み込んだ、博士の心の中の闇
『悪魔のいる天国』の短編集の中でおすすめなのが『合理主義者』です。

ある博士はツボに閉じ込められていた古代アラビアの魔人を出したことで、魔人から何でも願いを叶えてもらえるようになります。
しかし、博士は魔法などまったく信じない合理主義者であり、最後の最後に驚くべき願いを叶えてもらえます。

この世には頭で理解できないものも確かに存在する。そんな子どもらしい純真さを称えるような読後感を与える作品です。

こんな人におすすめ
この世は不思議なものだらけだという考えの持ち主

【2位】宇宙の声 星新一ジュブナイル・セレクション (角川つばさ文庫)

紙の本のページ数176ページ
Kindleのファイルサイズ9126KB
ジャンルショートショートと中編SF
出版社KADOKAWA
紙の本の初版年1969年(宇宙の声)/2009年(角川つばさ文庫)
評価・レビュー
読みやすさ
(5.0)
人気
(4.0)
SF要素
(5.0)
社会風刺
(4.5)
ポイント
  • 星新一作品の中でも小学生向けのジュブナイル集で片山若子さんの挿絵もあって読みやすい
  • 少年少女が宇宙特別調査隊として謎に包まれた「宇宙の声」を探す宇宙アドベンチャー
  • 表題の中編作の前に10編のショートショートもあり子供には小説を読むためのトレーニングになる

「宇宙の声 星新一ジュブナイル・セレクション (角川つばさ文庫)」のレビューや評価

表題作の中編「宇宙の声」とショートショート10編による著者が少年少女を対象にして書いたライトSFです。

宇宙から聞こえる声の正体をつかむためミノルとハルコはロボットを伴ってユニークな星々を冒険。

鳥が支配した星や植物が動物を食べ尽くした星など、さまざまな未知との出逢いを通じて子供が成長する物語です。

こんな人におすすめ
読みやすくて楽しい宇宙アドベンチャーもので、ショートショートと共に中編小説にもチャレンジしたい小学生の方におすすめします。

【1位】きまぐれロボット

ポイント
  • ネコが主人公
  • ネコと宇宙人のありえない会話
  • 逆転の発想を生かした物語

気まぐれロボットのレビューと評価

ネコと宇宙人、まさかの遭遇
『気まぐれロボット』の短編集の中で、特におすすめなのが『ネコ』です。一匹のネコが主人公なので、多くの子どもたちがスイスイ読み進められるはずです。

突然、宇宙人がやって来て、ネコと飼い主の前に現れます。そこで飼い主が気絶してしまい、ネコの方は宇宙人に「人間は自分の世話をする奴隷だ」と言います。
そのため宇宙人はネコこそ地球の支配者だと思い、さまざまな質問をします。果たしてネコは地球の生き物の代表として、宇宙人に気に入られるのでしょうか。発想の逆転が効いた短編です。

こんな人におすすめ
ネコが好き、宇宙人ものが好き

【中学生】星新一作品のおすすめランキング5選

【5位】ひとにぎりの未来 (新潮文庫)

紙の本のページ数352ページ
Kindleのファイルサイズ2267KB
ジャンルショートショート
出版社新潮社
紙の本の初版年1980年
評価・レビュー
読みやすさ
(5.0)
人気
(4.0)
SF要素
(4.5)
社会風刺
(5.0)
ポイント
  • すき間時間に読めるショートショート集で全40編・文庫352ページの量で読み応えたっぷり
  • ドラえもんのポケットから出てきたような発明品のリアルな実体が描かれていて非常に考えさせられる
  • 「コビト」「番号をどうぞ」「うちの子にかぎって」など読者ごとに好きな作品が分かれる秀作ぞろいの選集

「ひとにぎりの未来 (新潮文庫)」のレビューや評価

「ひとにぎりの未来」という表題通り、多くはテクノロジーでより利便性を増した近未来を舞台にした皮肉たっぷりの短編集。

人の脳波から好きな料理を読み取る自動調理機や会社勤めしてくれるロボットなど、多くの短編で便利さに潜む暗部が描かれています。

「破滅の時」などSF要素の強い作品もあり、多様な魅力がつまっているのも人気の秘訣です。

こんな人におすすめ
テクノロジーが導く便利で明るい未来に対してどこか不安を抱いてしまう中学生など10代の方におすすめします。

中学生【4位】だれかさんの悪夢(新潮文庫)

紙の本のページ数304ページ
Kindleのファイルサイズ2217KB
ジャンルショートショート
出版社新潮社
紙の本の初版年1970年
評価・レビュー
読みやすさ
(5.0)
人気
(5.0)
SF要素
(4.0)
社会風刺
(5.0)
ポイント
  • 全47編・文庫304ページにもなる一大ショートショート集なので一冊でも読み応えたっぷり
  • ほぼすべて10ページ以内で中には2~3ページの超ショートショート作もあるため初心者でも読みやすい
  • お金持ちになりたい・美人と結婚したい・宇宙を征服したいなど多くの人が抱く夢がテーマで親しみやすい

「だれかさんの悪夢(新潮文庫)」のレビューや評価

各種ネットの人気投票でもベストテンに入ることが多い、全般的に社会風刺が効きながらユーモアもたっぷりな47編の短編集。

欲深い人々の悲喜劇が一貫したテーマで、思春期の方には共感しやすいぶん痛切に感じられるかもしれません。

「だれかさんの悪夢」というのは作品名ではなく表題であり、47編のショートショート集をみごとに締めくくる言葉です。

こんな人におすすめ
大きな夢や欲望を叶えた先には一体何が待っているのか、そんな好奇心を抱く中学生など思春期を送る方におすすめします。

【3位】妖精配給会社

ポイント
  • カワイイ妖精たちの繁殖
  • ユートピアがディストピアに
  • 忖度(そんたく)の悪をうったえる

妖精配給会社のレビューと評価

忖度する妖精たちが築き上げた世界とは
『妖精配給会社』は、多くの人が夢見るユートピアが悪夢に変わるような話です。地上に妖精が現れ、どんどん繁殖し、人類のお気に入りになってゆきます。

妖精たちは本当に優しくて、主人のやることなすことすべてホメてくれるからです。しかしそのために世界中で結婚する人が減ってゆき、家族の仲も壊れてゆきます。
優しい妖精たちの一体、何が悪いというのか。妖精たちの態度には今世間をにぎわせている“忖度”にも通じるものがあり、正直さの大切さが伝わってきます。

こんな人におすすめ
妖精が好きで、忖度が嫌いな人

【2位】午後の恐竜

ポイント
  • 恐竜たちの大いなる謎かけ
  • 突然、非日常の世界に投げ込まれる話
  • 地球の歴史ロマン

午後の恐竜のレビューと評価

恐竜たちが見せてくれた地球の壮大な記憶
『午後の恐竜』は、1つの大きなナゾによって最後まで読む人を引っ張ってくれるような作品です。男が目覚めると外に恐竜がいて、ニュースによると世界中で同じことが起こっているという。
恐竜は3D映像のようにアチコチにいるだけで、実在していません。すべては男だけが見る幻なのか、それとも人類全体が見る夢なのか。

もし人間が死ぬように地球も死んでゆくのなら……。この発想は大胆であると共に、どこか真実味もあって、思わず信じ込まされてしまいます。

こんな人におすすめ
壮大なミステリーを短い小説で味わいたい方に

【1位】ボッコちゃん

ポイント
  • 美人ロボットが勤める人気バー
  • あっと驚く、衝撃のクライマックス
  • 何でも捨てられる便利な穴があったなら

ボッコちゃんのレビューと評価

美人ロボットとゴミ穴の大いなる復讐
『ボッコちゃん』は星新一の短編集の中でも、一般的に最も評価されているものです。また星さん自身が気に入った作品を選んだ自薦集でもあります。

『ボッコちゃん』はバーで働く美人ロボットで多くのお客さんに愛されます。しかし最後には復讐とも取れる衝撃の展開が待っています。若い女の子を使ってボロもうけしている男たちは今の時代にもいて、テーマに普遍性があります。

『おーい、でてこーい』もおすすめです。いらなくなったり害があったりするものを無責任に捨ててゆくと、その先に何が待っているのか。後のことを考えて捨てることの大切さを教えてくれます。

こんな人におすすめ
美人ロボットものが好きな人、環境問題に興味がある人

【大人】星新一作品のおすすめランキング5選

【5位】妄想銀行 (新潮文庫)文庫

紙の本のページ数352ページ
Kindleのファイルサイズ1240kb
ジャンル32編のショートショート
出版社新潮社
紙の本の初版年1978年
評価・レビュー
読みやすさ
(5.0)
物語のおもしろさ
(5.0)
文学性
(4.5)
ポイント
  • ショートショートの名手・星新一の生涯ベスト10作の常連で代表作の1つ「妄想銀行」収録
  • 人生で本当に大切なことをシンプルに教えてくれr知る人ぞ知る名作「鍵」も収録
  • 352ページと長めのショートショート短編集であることから毎日1編ずつ読めば1か月ほどの読書習慣が身につく

「妄想銀行 (新潮文庫)文庫」の特徴

一気読みしやすい星新一のショートショート短編集の中、大人も読みごたえのある短編が数多く掲載されています。
人の妄想を預けたり引き出したりできる「妄想銀行」を通じて、多くの読者は人の心の奥底をのぞき見れるはず。
序盤にある「大黒さま」は読者をブラックな笑いに包みながら、幸福になるための最も大切なことをシンプルに教えてくれます。

こんな人におすすめ
星新一のショートショートの中でも、多くの人の支持を得る代表作や知られざる文学作品を読みたい方におすすめします。

【4位】ノックの音が

ポイント
  • 謎の女のミステリー
  • 精神病者の心理
  • 視点の大転換

ノックの音がのレビューと評価

突然、家にやって来た謎の女が見せた真実
『ノックの音が』の短編集の中でおすすめなのが、『謎の女』です。ある男の部屋にいきなり知らない女が入ってきて、まるで昔からいたかのように図々しくふるまいます。もちろん男はそれに怒るのですが、最後には驚くべき大転換が起こります。

1つ見方を変えただけで、世界がこうも違って見えるものなのか。さまざまなことを解決する上でもカギとなるテーマがここにあります。

こんな人におすすめ
最後にどんでん返しを味わいたい人に

【3位】ようこそ地球さん

ポイント
  • 究極の選択
  • 極限状況における人間の心理
  • 生か死かハラハラどきどきの物語

ようこそ地球さんのレビューと評価

極限状況における究極の選択が物語る人の運命
『ようこそ地球さん』の短編集で特におすすめなのが『処刑』です。悪人がその罰として、ボタンつきの装置を持たされて砂漠の星に送られます。ボタンを押せば水が出るか、爆発するか、どちらになるのかは分からない。
それでも悪人は生き延びるためにボタンを押さざるを得ません。読んでゆくうちに誰もが背負わされた運命のようにも感じられます。

人生の中で下す多くの決断は、それが自分を生かすものなのか殺すものなのか、どちらかは分かりません。深い余韻を残す作品です。

こんな人におすすめ
人生って一体、何なのか、その意味を知りたい方に

【2位】マイ国家

ポイント
  • マイホームをマイ国家にした男
  • 国というお宅に閉じ込められた男
  • 二重の悲劇

マイ国家のレビューと評価

国家の狂気をマイホームに持ち込んだ男
『マイ国家』は、「そもそも国って何なの?」と疑問を持つ小中学生にピッタリの短編でもあります。
マイ国家がマイホームだったら、どうなるのか。このアイデアを軸に話はとんでもない方向に向かってゆき、最後にはある二重の悲劇が起こります。

国がやっていることと同じことを個人がすれば一体どうなるのか。国について明るいことばかりを学んでいる子どもたちには、いい刺激になること間違いありません。

こんな人におすすめ
国がやっていること、国境があることなどに違和感がある人に

【1位】声の網 (角川文庫)

紙の本のページ数270ページ
Kindleのファイルサイズ1465KB
ジャンル連作短編
出版社角川書店
紙の本の初版年1970年
評価・レビュー
読みやすさ
(4.5)
人気
(5.0)
SF要素
(4.5)
社会風刺
(5.0)
ポイント
  • ChatGPTのような生成AIに通じるテーマから近年は最高傑作とも呼ばれるほど人気が高まっている
  • 12の短編が“便利な電話”を通じてつながる連作短編でショートショートとは違う星新一の魅力を味わえる
  • 12編に共通して人知を超えた何かが世の中を動かしている不気味さがあり哲学的な深みもある

「声の網 (角川文庫)」のレビューや評価

声の網である“便利な電話”は犯罪を事前に予知したり記憶銀行になってくれたりする一方で、人の弱みを握って脅迫もしてきます。

それは一体何なのか、放っておいても大丈夫なものなのか……そんなミステリーと問いかけが読者を最後まで引き付けて離しません。

本作でアリにたとえられる人間はいつのまにか正体不明の何かに優しく支配されていて、それが現代社会の平穏さとも重なります。

こんな人におすすめ
生成AIや自律型の汎用AIなどが今後どんどん出てくることが予想される今、その是非について考えを深めたい方におすすめします。

【ショートショート以外】星新一作品のおすすめ3選

【ショートショート以外】星新一作品のおすすめを紹介します。

ブランコのむこうで

ポイント
  • 夢の中で大冒険
  • たくさんの人の夢の中に入ってゆける
  • 幸せのためのヒントがある

ブランコのむこうでのレビューと評価

大勢の人たちにつながった心の中の冒険
『ブランコのむこうで』は、星作品に珍しい長編ですが、子どもにも読みやすい作品です。学校帰り、少年が自分とそっくりの男の子についてゆくと、いろんな人たちの夢の中に迷い込んでしまいます。

彫刻家のおじいさんとの出会いが印象的です。おじいさんは立派な人生じゃなくても幸せに生きるためのヒントを教えてくれます。

自分の心に入っていくと、大勢の他人の心に入ってしまったとも取れる不思議なお話です。しかしそれは思想家ユングのいう“集合無意識”にも通じるテーマであり、大人にも読み応えがある作品だと言えます。

こんな人におすすめ
夢の中の世界が好きな人

声の網 (角川文庫) 文庫

紙の本のページ数270ページ
Kindleのファイルサイズ1465kb
ジャンル連作短編
出版社角川書店
紙の本の初版年1970年
評価・レビュー
読みやすさ
(4.0)
物語のおもしろさ
(4.5)
文学性
(5.0)
ポイント
  • 12編のショートストーリーが1つに繋がる連作短編、星新一のショートショート以外では1,2を争う人気作
  • 本作の声の綱・電話網は今のインターネットを予見するもので、現代社会とも深くつながっている
  • ショートショートに較べ文学作品のような描写力が光り、星新一の知られざる才能が発見できる

「声の網 (角川文庫) 文庫」の特徴

「声の綱」は連作短編集でありながら、星新一の名人芸であるショートショートの数ある傑作選に並ぶ人気を誇っています。
その一因は、1970年に書かれた本作がAIの支配する現在のネット社会の恐ろしさを言い当てている点にあるでしょう。
他の作品同様、豊富な知識に裏打ちされたSF作家としての洞察力がこの作品では充分に発揮されています。

こんな人におすすめ
現代のネット社会の闇にも通じるショートショートではない読み応えのある星新一作品を読みたい方におすすめします。

夢魔の標的(新潮文庫) Kindle版

紙の本のページ数265ページ
Kindleのファイルサイズ575kb
ジャンルホラー長編SF
出版社新潮社
紙の本の初版年1977年
評価・レビュー
読みやすさ
(4.5)
物語のおもしろさ
(4.0)
文学性
(4.5)
ポイント
  • ホラーの定番・人形がしゃべり出すトリックが謎を呼ぶ、腹話術師の悪夢のようなストーリー
  • なぜ、多くの人が主人公と同じ夢を見るのかなど冒頭からミステリーとして読者を大いにひきつける
  • 星新一の作品として珍しい長編作、ショートショートとは大きく異なる作風が味わえる

「夢魔の標的(新潮文庫) Kindle版」の特徴

勝手に話し出した腹話術師の人形「クルコちゃん」が一体何者なのかという謎が次第に恐怖を誘うSF長編ホラーです。
かわいい人形を通じて、AMAZONのアレクサなど現代のAIにも共通する不気味さを漂わせているのは星新一ならではの先見の明でしょう。

こんな人におすすめ
ホラーで深みもある作品を通じて、ショートショートの名手・星新一の長編作家としての魅力を知りたい方におすすめします。

星新一ショートショートセレクション

おすすめの「星新一ショートショートセレクション」を紹介します。

星新一ショートショートセレクション(全15巻セット) 単行本

ポイント
  • ヤングアダルト(小学5年生以上)向きの作品を選んだセット
  • 全て和田誠が書き下ろしたイラスト
  • 子供にも読みやすい字の大きさ

星新一ショートショートセレクション(全15巻セット) のレビューや評価

1000編以上のSFショートショートの中から厳選されたちょっと大人の作品集です。
時代を経てもなお現代の子供たちに響くものがあるようで、面白い、夢中といった声が散見されます。
製本がしっかりしてるので手元に置いておくにもオススメです。
星新一の世界観にどっぷりハマりたい方は是非!

こんな人におすすめ
すこし大人な星新一の作品をたくさん読みたい方

星新一ショートショートセレクション(全15巻) 収録内容

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この記事を書いたライターからのコメント

星新一作品は当サイトでこれまで数多くの記事を担当させてもらいましたが、毎回多くの新たな発見があって驚かされます。

あ、こんな作品もあるんだ、え、こんなテーマも扱っているんだ、うわっすごいアイデアだ、などといった感じです。

アーティストには良い刺激材料が、創作をしない方には日々の空しさを埋める何かが星新一作品の中にきっと見つけられるでしょう。


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1 COMMENT

A.M

気まぐれロボットは私が中学生ごろに買って読んだ本のひとつです!
もともと小説とか長い文章を読むのが苦手だったけど、短編集だったのでちょっとずつ読むことができたのと内容も面白くてスラスラ読めたのを覚えています!

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