天体望遠鏡は宇宙の神秘に迫れる素敵なアイテムであり、肉眼やカメラレンズではまともに視認できない惑星・星雲を鮮明に映してくれます。手持ち無沙汰になりがちな夜の余暇も、天体観測という趣味を持つことで至福のひとときに早変わりするでしょう。

とはいえ望遠鏡は決して安い買い物ではなく、製品ごとの違いが分からないうちはなかなか手が伸びないもの。そこで当記事では天体望遠鏡のおすすめメーカー10社を、性能や使いやすさなど様々な観点から紹介します。

天体望遠鏡のおすすめメーカー10社と特徴や評価を解説します。

  • ビクセン
  • ミード
  • ボーグ
  • タカハシ
  • セレストロン
  • ミザール
  • ケンコー
  • ペンタックス
  • スコープテック
  • YsinoBear




ビクセン

ビクセンは天体望遠鏡において国内トップシェアをほこる光学機器メーカーです。可動域の広い鏡筒に接眼部を固定できるフォーカス調整機構を備え、各パーツの着脱もかんたんなため初心者でも楽に使いこなせるでしょう。

高価な製品になると追尾精度の高い赤道儀や、見たい星座に視野を合わせてくれるナビゲーションコントローラも搭載され、天体観測の幅が格段に広がります。価格帯はピンキリですが、どの製品も機能性と使いやすさを両立しているため幅広い層におすすめできます。

ミード

ミードは望遠鏡製造のメッカともいえる世界最大級の光学機器メーカーで、本社はアメリカのロサンゼルスにあります。大口径・高倍率でありながらシャープな画像を楽しめ、また観測地を登録することで基準星を自動導入してくれる機能もあるので、惑星観察にはもってこいです。

短所としては多くの製品が鏡筒とフォーク部を切り離せず、重量もあるため持ち運びには向かないという点が挙げられます。しかしその分、自動導入速度を落とした静音モードなど、自宅での常設使用に適った工夫も施されています。

ボーグ

ボーグはタカラトミーの子会社・トミーテックが所有する望遠鏡ブランドであり、本体が軽いうえパーツを細かく分解できるのが魅力です。世界最小の赤道儀を搭載し観測性能も十分なため、海外旅行時など遠方で天体観測を行う際は特に重宝します。

全てのパーツが単体でも販売されているので、望遠鏡を自作するような天文マニアの人にもおすすめです。ただしパーツ数が多いほど管理やお手入れ、現地での組み立ての手間が増えることは覚えておきましょう。

タカハシ

タカハシの天体望遠鏡は観測性能に特化した製品が多く、色収差の完全排除による圧倒的な光量は、惑星や星雲をこのうえなく鮮明に映してくれます。高価な製品が多いものの、赤道儀が鋳物で作られているなど堅牢性にも優れているため、一度買えば長く使い続けられます。

丁寧かつ頑丈な作りの影響で本体がかなり重いため、アウトドア等のお供にする場合は車移動が必須といえるでしょう。また操作には天体観測に対する一定の知識が必要なので、事前に他社の安価な製品で望遠鏡をある程度使い慣れておくことをおすすめします。

セレストロン

セレストロンはアメリカのカリフォルニアに本社を構えるメーカーで、同社から発売されているシュミットカセグレン式望遠鏡は、日本でも「シュミカセ」と呼ばれる有名シリーズです。大口径でありながらコンパクトな構造なので、自宅のベランダなど手狭な場所での天体観測にはピッタリです。

またGPS機能によって日時や緯度経度を判別してくれるなど、自動導入機能も非常に取り回しがよくなっています。光学性能だけでいえば他社製品の方が安価かつ優秀なため、使いやすさが第一という人に向いています。

ミザール

ミザールの天体望遠鏡は軽量コンパクトな製品が多く、価格帯も1~10万円ほどと非常に安いためお子様へのプレゼントにおすすめです。レンズ径や焦点距離といった数値のバランスがよく、ブレも少ないので初めての天体観測にはピッタリでしょう。

自動導入機能などは備わっていないので、子どもが望遠鏡の操作を理解するまでは大人によるレクチャーが必要です。また1万円台の類似品のなかには全く使い物にならない製品も少なくないので、お求めの際はメーカーの名前をしっかり確認しておきましょう。

ケンコー

ケンコーの天体望遠鏡はコストパフォーマンスに優れた製品が多く、大口径の反射望遠鏡や自動追尾機能を有した赤道儀を他社製品の半額前後で入手できます。カメラを装着すると自動で連写してくれる機能もあるため、鑑賞だけでなく撮影もしたいという人におすすめです。

強度不足や極軸のズレなど細かい懸念点はいくつかあり、使いこなすには鏡筒やモーターの調整が必要なため初心者には向いていません。一方で、望遠鏡を自分で調整・改造したい上級者にとっては非常に良い素材となるでしょう。

ペンタックス

ペンタックスは2009年に望遠鏡製造から撤退しているメーカーで、現在は同社の中古品のみが出回っています。抜群の集光力をほこる鏡筒、頑丈かつスピーディーな赤道儀を搭載し、1990~2000年代の製品でありながら光学性能は他社の最新の望遠鏡にも引けを取りません。

重量的には遠征観測に適しているとは言いがたいものの、北天用・南天用のレチクルを標準装備しているため、赤道儀の追尾性能を世界中どこでも発揮することができます。中古品は入手難易度が非常に高いので、お求めの際は中古ショップやオークションサイトを日々チェックしておきましょう。

スコープテック

スコープテックは初心者向けの望遠鏡を多く販売しているメーカーで、学校や公民館などでも広く使われています。望遠鏡の向きを調節しやすいのぞき穴ファインダーや上下左右自由に動かせる架台など、初心者でも気軽に使えるようにするための工夫が満載です。

安価な入門機でありながらツヤ消しや遮光処理が行き届いており、天文愛好家からも支持を集めています。またフルカラー50ページの「星空観察ガイド」が付属しているので、天文趣味を勧めたい相手へのプレゼントにもおすすめです。

YsinoBear

YsinoBearの天体望遠鏡は3種類の接眼レンズなどセット内容が豊富で、対象物に合わせて手軽に倍率を調整できるのが魅力です。軽量コンパクトな構造で組み立てもかんたんなため、アウトドアのお供として初心者でも楽に携帯できます。

星雲などの暗い天体を観測するのには不向きで、また水平方向の調整は完全手動で行う必要があります。それでも1万円を切る望遠鏡としては大変取り回しがいいので、「慣れてきたらより高価な望遠鏡にステップアップする」という前提で購入するといいでしょう。