簡単に動画で撮影するなら車載のドライブレコーダーや吸盤付きのマウントで固定したスマートフォンでもいいでしょう。しかし、それで撮れた動画を見てみると、期待したような爽快感、疾走感に欠けるような気がしませんか?速い速度で動く車からの撮影は、やはりアクションカメラの得意とするところです。GoProが有名なので、アクションカメラと聞くと高価なイメージがあります。しかし、安いビデオカメラもあり、気軽に車載動画を始めることもできますよ。
車載ビデオカメラのメリット
車載ビデオカメラのメリットは以下の3つです。
- ビデオカメラならきれいな動画が撮れる
- ビデオカメラの動画は揺れが抑えられて見やすい
- ビデオカメラはレンズが高性能なのでゆがみが少ない
ビデオカメラならきれいな動画が撮れる
ビデオカメラの一番のメリットは画質でしょう。
高画質と感じられる要素は、画素数だけではありません。4Kで撮れるビデオカメラも増えてきましたが、スマートフォンのように小さな画面だけで動画を見るのなら、必ずしも4Kが必須ではありません。
車で移動する時の動画がきれいに見えるには、なめらかな動きも必要です。
現在のテレビは1秒間に30コマ。その速度でぱらぱらマンガのように画像を送って自然に動いているように見えます。ビデオカメラも毎秒30コマ以上の速さで撮影すれば、テレビ並の動画ができあがるわけです。
1秒間にさらに多く撮影できるビデオカメラだと、スロー再生でもなめらかな映像になります。
ビデオカメラの動画は揺れが抑えられて見やすい
日本の道路はきれいに舗装されているので、体感ではほとんど揺れないような気がします。ところが撮れた動画を見ると思った以上に揺れています。
そこで、強力なブレ補正機能のあるビデオカメラが必要になってきます。アクションカメラの得意分野ですね。ハイエンド機種なら、光学ブレ補正機能があるビデオカメラもあります。
ビデオカメラはレンズが高性能なのでゆがみが少ない
ドライブレコーダーの主目的は、周囲の様子をできるだけ多く記録しておくことですから、記録する画像は超広角。端の方が不自然にゆがみ、ぼやけたような悪い画質のものが多いのです。
アクションカメラも超広角ですが、レンズの性能が違います。ゆがみは抑えられ、画像もシャープです。
車載ビデオカメラのデメリット
車載ビデオカメラのデメリットは以下の2つです。
- ビデオカメラは相対的に重い
- ビデオカメラは車の中に置きっぱなしにできない
ビデオカメラは相対的に重い
最初からフロントガラスに吸盤か粘着テープで固定する前提のドラレコに比べ、ビデオカメラは専用のマウントを別途用意する必要があります。
アクションカメラも吸盤や粘着テープで固定できますが、重量があるビデオカメラだと、車が大きく揺れたとたんにはがれる危険性があります。
ビデオカメラは車の中に置きっぱなしにできない
ドラレコなら駐車中の追突や車上荒らしに対応する機能があるので、車内につけたままにしますが、ビデオカメラを置きっぱなしにするのはおすすめしません。
夏の昼間の車内の高温は危険です。もしビデオカメラ自体が大丈夫でも、固定するマウントが熱ではがれたら、落ちて壊れてしまいます。
人気機種のビデオカメラなら、車上荒らしの標的にされることもあるでしょう。
車載ビデオカメラの選び方
車載ビデオカメラの選び方を以下の3つのポイントから解説します。
- 必要な画素数・フレームレートを見極める
- 手ブレ防止機能は強力な方がいい
- 重さと大きさはマウント次第
必要な画素数・フレームレートを見極める
4K(3840×2160)が高画質で、きめ細かいことは確かです。しかし、フレームレート(1秒間に何コマ流れるか)や感度との兼ね合いで、無理に4KにしてあるビデオカメラよりフルHD(1920×1080)のビデオカメラの方がきれいに見えることがあります。特にスマホやタブレットの小さな画面では、4Kかどうかほとんど見分けがつきません。
逆に、スローでかっこよく編集するのが目的であれば、1秒あたりのコマ数が多くないとなめらかな動きになりませんので、フレームレートの方が重要になってきます。
手ブレ防止機能は強力な方がいい
手ブレ補正が強力なビデオカメラの方が、できた動画も見やすいです。
安いビデオカメラでも、電子ブレ補正はついています。効果は値段なりです。高級ビデオカメラでは、光学ブレ補正と電子ブレ補正を併用しています。
重さと大きさはマウント次第
ビデオカメラが視界を大きく遮らないことは、運転する上で重要ですね。となると、車載用ビデオカメラは小型の方が良さそうです。
また、吸盤のように簡単につけられるマウントは便利ですが、加速度がかかったときに、重量のあるビデオカメラだと支えきれなくなってしまいます。ビデオカメラの重量に見合った固定方法を選ぶことも大事です。
車載ビデオカメラのおすすめ5選
Victure AC800
※現在売り切れ中です。
Victure AC800の仕様・製品情報
解像度 | 4K、2K、1080Pほか |
フレームレート | 24fps |
手ブレ補正 | あり |
質量 | 78g(バッテリー含む) |
大きさ(幅×高さ×奥行き) | 60×25×40mm |
Victure AC800のおすすめポイント3つ
- SONY製イメージセンサーIMX078+NOVATEC製チップNT96660使用
- とにかく安い
- 電子式手ブレ防止機能
Victure AC800のレビューと評価
手軽に試せる安さ
Victure AC800の良いところは、手ごろな価格です。NOVATECのチップNT96660とSONYのイメージセンサーIMX078を使っています。
高級な機種には及びませんが、この価格帯見合った性能です。Victure AC800は、いきなり高級なビデオカメラを買ってしまうが不安な人にも、気軽に試せるアクションカメラです。
SJCAM SJ7
SJCAM SJ7の仕様・製品情報
解像度 | 4K、2K、1080Pほか |
フレームレート | 30、60、120fpsほか |
手ブレ補正 | あり |
質量 | 72.6 g |
大きさ(幅×高さ×奥行き) | 41×60×25mm |
SJCAM SJ7のおすすめポイント3つ
- 確かな4K30fps
- ジャイロ手ブレ補正と加速度計で強力にブレを補正
- SONY製イメージセンサーIMX117+AMBARELLA製SoC A12S75使用
SJCAM SJ7のレビューと評価
高級志向の中国製アクションカメラ
SJCAM SJ7は、GoProに迫る性能と評判の高いアクションカメラです。画質の良さを支えているのは、AMBARELLA製SoCとSONY製イメージセンサー。4K30fpsの高画質ははずせないという人におすすめです。
SJCAM SJ7は「格安」とは言えませんが、コストパフォーマンスが高く、車載向きのビデオカメラです。
GoPro HERO
GoPro HEROの仕様・製品情報
解像度 | 1080p、1440p |
フレームレート | 60、30fps |
手ブレ補正 | あり |
質量 | 117g |
大きさ(幅×高さ×奥行き) | 62.3×44.9×33mm |
GoPro HEROのおすすめポイント3つ
- ほどよい解像感、60fpsの滑らかな映像
- 2万円台のお手頃価格
- 信頼と実績のGoPro
GoPro HEROのレビューと評価
やっぱりGoPro!という人におすすめ
いくら良いスペックが書いてあろうと、マニアに評判が高かろうと、「やっぱり自分がよく知らないメーカーよりGoProが安心」という人には、GoPro HEROがおすすめです。「GoProは良いけどすごく高い」というイメージがありますが、今年新発売のHEROは、みんなが思っているほど高くないモデルです。
その代わりGoPro HEROの解像度は1080p。ただし、大画面で見ない限り、4Kのきめ細かさは伝わりません。スマホなど小さな画面で見るにはちょうど良いし、動画共有サイトにアップロードするなら、みんなが見られる時間帯に高画質の映像は止まってしまいますよね。
SONY アクションカムFDR-X3000
SONY アクションカムFDR-X3000の仕様・製品情報
解像度 | 4K(3840×2160)、1920×1080ほか |
フレームレート | 60p、30pほか |
手ブレ補正 | あり |
質量 | 約89g |
大きさ(幅×高さ×奥行き) | 約29.4×47.0×83.0mm |
SONY アクションカムFDR-X3000のおすすめポイント3つ
- 空間光学ブレ補正でブレに強い
- Exmor R CMOSセンサーで暗いところにも強い
- 4K30pの高画質
SONY アクションカムFDR-X3000のレビューと評価
強力なブレ補正で美しい動画
SONY アクションカムFDR-X3000は、バッテリーとメディアを入れても約114gと非常に小型軽量なのに、光学ブレ補正がよくきくと評判の良いビデオカメラです。車のように振動のあるところで撮る映像は、ブレ補正の能力の高いビデオカメラが安心です。見やすいぶん、高画質がじっくり楽しめます。
なお、ライブビューリモコン付アクションカムは、FDR-X3000Rです。ライブビューリモコンは単品では売っていないのでご注意を。
JVC Everio R GZ-RX670
JVC Everio R GZ-RX670の仕様・製品情報
解像度 | 1920×1080 |
フレームレート | 60pほか |
手ブレ補正 | あり |
質量 | 約305g |
大きさ(幅×高さ×奥行き) | 60×59.5×128mm |
JVC Everio R GZ-RX670のおすすめポイント3つ
- 約305gと軽量のビデオカメラ
- 約4時間20分もつ内蔵バッテリー
- 専用マウントでダッシュボードに固定可能
JVC Everio R GZ-RX670のレビューと評価
専用マウントとシガーチャージャーで車載ビデオカメラに
Everio R GZ-RX670は、アクションカメラに比べると画角は狭いものの、305gと軽量小型のビデオカメラなので、ダッシュボードに固定して車載カメラとして使うことができます(専用マウントあり。JVC MT-SC002 サクションカップマウント)。
内蔵バッテリーも約4時間20分と長時間もち、さらにシガーチャージャーを併用すれば、バッテリー残量を気にせず撮れます。
GZ-RX670は、屋外でタフな使い方をすることを想定して防水防塵耐衝撃性能があり、Everio Rシリーズの中ではより強力な手ブレ補正パワードアクティブモードを搭載しています。
まとめ
映像の見やすさは、画素数以上にフレームレートやブレ防止機能の良さに左右されます。視聴デバイスも考えて、バランスの良いものが一番きれいに見えます。
また、車載ビデオカメラがしっかり固定できるかどうかは、安全運転にもかかわってきますので、マウントはビデオカメラに合ったものを選びましょう。