ミラーレス一眼カメラの性能は年ごとに上がっていますので、基本を押さえていれば、どんなカメラでも星空の撮影はできます。星空撮影に適したモードを備えているカメラがあれば最適です。画質にこだわるなら、最も適しているカメラはフルサイズです。星空撮影は高感度での撮影が多いため、センサーサイズが大きいほど美しく撮れます。フルサイズミラーレス一眼カメラと、視界以上の広い範囲を撮影できる広角レンズを組み合わせれば、写真集で見るような満天の星が自分の手で撮影できます。
初心者から中級者まで幅広くカバーするAPS-C機でも、十分に美しい星空が撮れます。価格も手が届く範囲ですので、最初はエントリーモデルと標準レンズのキットから始め、撮影したい内容や予算に合わせてレンズを揃えていくのがおすすめです。
マイクロフォーサーズのミラーレス一眼でも、機能や撮影する星によっては、フルサイズやAPS-Cに勝るとも劣らない力を発揮します。マイクロフォーサーズのカメラはより軽量なので、いろんな場所に気軽に持って行くには良いでしょう。


目次
星空撮影に必要なカメラとは
ミラーレス一眼カメラとは、電子ビューファインダーや液晶ディスプレイを利用して撮影する像を確認するレンズ交換式のカメラのことです。
星空を撮影する際は、ノイズを抑えるためにAPS-Cや35mmフルサイズセンサーなどのイメージセンサーを利用するのがおすすめ。コンパクトなデジタルカメラでは小型のイメージセンサーしか備えていないので、高感度で撮影する際はミラーレス一眼カメラがおすすめです。
ミラーレス一眼カメラできれいな星空の撮り方
ミラーレス一眼も他のカメラでも、星空を撮る基本は一緒です。昼間とは全く違う環境なので、少々慣れが必要です。天体撮影向きの機能があるカメラなら、撮影や編集がぐっと楽になります。
ミラーレス一眼カメラできれいな星空を撮るポイントは以下の4つです。
- 明るい内に、撮影ポイントを決めておく
- 三脚は必須
- ピントを合わせる
- カメラを設定する
明るい内に、撮影ポイントを決めておく
星を綺麗に撮るには、月が無い夜や、可能な限り街灯りが入らない場所に行くのがベストです。どうしても遠方まで出かけるのが難しい場合は、光を抑えるフィルターを使用したり、カメラの設定を工夫して写り込む光を抑えます。街と星空を一緒に写しても、面白い構図ができあがります。
三脚は必須
星空の撮影は長時間の露光が多いため、まず手ブレが起きるので、三脚を使います。撮影に適して、安定する場所を、明るいうちから確認しておきます。上を向け続けるカメラを支え、風の影響を受けにくい、しっかりした作りの三脚を選びましょう。自分が手軽に持ち運べるサイズや重さであるかも、大事なポイントです。
ピントを合わせる
星は遠すぎて、AFではピントが合わせられません。背面モニターを使い、MFでピントを「∞(無限遠)」に合わせます。ライブビューで拡大表示し、一等星など見えやすい星を目安に、最も星がシャープになる位置まで調整します。この時フォーカスピーキングを使う方法もありますが、使わない方が精密な場合もありますので、よりピントの合う方法を選びましょう。
対応しているレンズに刻んである無限遠の目盛りは、必ずしも適切なピントとは限りません。前後に多少のズレがあるので、自分の目で確認する必要があります。
明るい内に、遠方の景色を使ってある程度ピントを合わせておくと、実際に暗い中で撮影する時により楽に合わせられます。
カメラを設定する
星空は時間の経過と共に刻々と変わるので、撮影モードは臨機応変に設定を変えられる「M(マニュアル)」がおすすめです。ライブビューで確認しながら、適切な値を設定します。背面モニターの明るさは、あらかじめ多少暗くしておきましょう。通常の明るさだと、撮影現場では明るすぎて撮影の邪魔になります。
シャッター速度はカメラにもより、10秒から20秒ほどで綺麗な点に映ります。逆に星の軌跡を写したい場合は、シャッターを数十分開き続けます。
あまり明るくない星の光まで写すには、カメラのISO感度を上げる必要があります。ISO感度が高ければ高いほど明るく撮影できる分、ノイズも増え綺麗とは言いがたい画像になります。ISO感度は800~3200で、撮影ごとに写りを見ながら調節します。また、三脚で撮影する時には手ブレ補正をOFFにして、不要なカメラの動作をふせぎます。
星空撮影にあれば便利な道具
シャッターを押す動作だけでカメラは動き、画像がブレてしまいます。レリーズでシャッターを操作すると、カメラに振動を与えず連続撮影もできて便利ですが、無い場合はセルフタイマーを使用して、手ブレを避けることができます。
星の方角を確認するコンパスの他、スマートフォンに星座表アプリを入れておくと、目当ての星や星座の位置をすぐ見つけられて便利です。季節によっては適切な防寒着や虫除け、椅子などを持参すると、長時間になりやすい撮影の負担が減らせます。
ミラーレス一眼カメラのおすすめメーカー一覧
ミラーレス一眼カメラのおすすめメーカー3つと特徴や評価を解説します。
- キャノン(Canon)
- ソニー(SONY)
- ニコン(Nikon)
キャノン(Canon)
東京都に本社を構える「キャノン」は、映像機器やプリンター、スキャナーなどを製造する日本国内の精密機器メーカーです。
キャノンが製造するミラーレス一眼カメラ「EOS」シリーズは、画質に優れているだけでなく快適に使用できる点が人気。初めてミラーレス一眼を使用する方から上級者まで、幅広い層にマッチする製品を取り扱っています。
ソニー(SONY)
ヘッドホンやイヤホンなどのオーディオ機器で有名な「ソニー」ですが、スマホや家庭用ゲーム機、デジタルカメラなども製造しています。
ソニーが製造するミラーレス一眼カメラは、「α6000」シリーズや「α7」シリーズが人気。ミラーレス一眼本体だけでなく、レンズのラインナップが充実している点もソニーの魅力です。
ニコン(Nikon)
東京に本社を置く「ニコン」は、カメラ・双眼鏡・望遠鏡・メガネなどを製造する日本国内の光学機器メーカーです。
ニコンが製造するミラーレス一眼カメラは、「Z」シリーズの名称で展開されているのが特徴。フルサイズセンサーを搭載している製品が多く、画質に優れている点で人気を集めています。また、ニコンはカメラ用のレンズやアクセサリー類も多数取り扱っています。
ミラーレス一眼カメラの選び方
ミラーレス一眼カメラの選び方を以下の3つのポイントから解説します。
- センサ―サイズで選ぼう
- オートフォーカス(AF)関連の機能をチェックしよう
- レンズの種類もチェックしておこう
センサ―サイズで選ぼう
ミラーレス一眼カメラに搭載されているセンサーのサイズは、製品ごとに異なります。フルサイズ・APS-C・4/3型・1/2.3型などのセンサーを搭載したモデルが存在しますが、一般的にサイズが大きいほど高画質な撮影が可能です。
初心者であれば、バランスに優れたAPC-Sがおすすめ。携帯性を重視する場合は4/3型、画質重視ならフルサイズが便利です。
オートフォーカス(AF)関連の機能をチェックしよう
ミラーレス一眼レフカメラの使い勝手を左右するのが、AF関連の機能です。特に子どもやペットなど動きの多い被写体を撮影する場合には、AF機能を重視するのがおすすめ。手ブレ補正機能を合わせて確認しておけば、利用的な撮影がしやすくなります。
また、風景など動きの少ない被写体を撮影する場合には、写真の雰囲気を変えられるカラーモードを重視するのがポイントです。
レンズの種類もチェックしておこう
ミラーレス一眼カメラは、基本的にレンズの交換が可能です。レンズを付け替えれば、撮影できる写真の雰囲気を大きく変更できるので、幅広い楽しみ方ができます。
ただし、製品ごとに交換できるレンズの種類や数が異なるので注意が必要。センサ―サイズはマイクロフォーサーズに対応したモデルが多く、メーカーであればソニーが数多くのレンズを取り扱っています。
星空撮影に三脚は必須アイテム?
星空を撮影する際は、シャッタースピードを10秒や20秒などに設定するのが一般的です。撮影している間はカメラを動かせないので、三脚を使ってしっかりと固定しておくのがおすすめです。
ただし、ミラーレス一眼カメラには、高精度な手ブレ補正機能を備えている製品が存在します。撮影中の手ブレを防げる場合には、三脚がなくても星空撮影が可能です。
ミラーレス一眼カメラのおすすめ5選
おすすめのミラーレス一眼カメラを紹介します。
ソニー(SONY) デジタル一眼カメラ α6100
最初に紹介するおすすめのミラーレス一眼カメラは、「ソニー(SONY) α6100」です。
重量 | 約352g |
---|---|
有効画素数 | 約2420画素 |
使用レンズ | ソニーEマウントレンズ |
撮像素子 | APS-Cサイズ、Exomor CMOSセンサー |
- 高速・高精度・高追随AFを実現する「高密度AF追従テクノロジー」を搭載しています。
- リアルタイム瞳AFによって瞳を検出する精度と速度が向上しています。
- リアルタイム瞳AFは犬や猫などペットの瞳も検出します。
「ソニー(SONY) α6100」の特徴
AIを活用した「リアルタイムトラッキング」機能を備えているので、被写体を捉えてシャッターボタンを半押しすれば、カメラが自動で追従してくれます。
ニコン(Nikon) Z 50
次に紹介するおすすめのミラーレス一眼カメラは、「ニコン(Nikon) Z 50」です。
重量 | 約450g |
---|---|
有効画素数 | 約2088画素 |
使用レンズ | ニコン Z マウント |
撮像素子 | 23.5×15.7mmサイズCMOSセンサー、ニコンDXフォーマット |
- ISOボタン・露出補正ボタン・動画撮影ボタンをシャッターボタン周囲に配置しており操作性に優れてます。
- 薄型のボディーデザインながらしっかりと握れるグリップの深さが確保されています。
- 画面モニターを下方に180°展開すれば自分撮りにも利用できます。
「ニコン(Nikon) Z 50」の特徴
約263万ドットの有機ELパネルが電子ビューファインダーに採用されており、収差の少ないクリアな見え方を実現しています。
キャノン(Canon) EOS RP
次に紹介するおすすめのミラーレス一眼カメラは、「キャノン(Canon) EOS RP」です。
重量 | 約485g |
---|---|
有効画素数 | 約2620画素 |
使用レンズ | キャノンRFレンズ群、およびEFレンズ群 |
撮像素子 | CMOSセンサー(デュアルピクセル CMOS AF対応) |
- バッテリーやカードを含めても約485gと軽量です。
- 前方約180°・後方約90°・水平約175°に可動する液晶モニターを備えています。
- スマホを操作するような感覚のタッチパネル機能を搭載しています。
「キャノン(Canon) EOS RP」の特徴
直感的で理解しやすい解説文に加えて、写真やイラストなどの表示によって使用方法を確認できるので初めてミラーレス一眼レフカメラを扱う方にも適しています。
パナソニック(Panasonic) 一眼カメラ DC-GH6
次に紹介するおすすめのミラーレス一眼カメラは、「パナソニック(Panasonic) DC-GH6」です。
重量 | 約739g |
---|---|
有効画素数 | 約2521画素 |
使用レンズ | マイクロフォーサーズマウント |
撮像素子 | 4/3型Live MOS センサー |
- 新開発された25.2M Live MOS センサーによってユーザーの表現力を存分に発揮できます。
- 5軸7.5段の手ブレ補正機能を備えており動きのなかでの撮影をサポートしてくれます。
- 人間工学に基づいたデザインが採用されており操作性にも優れています。
「パナソニック(Panasonic) DC-GH6」の特徴
動画記録中の赤枠表示や画角を確認しながら撮影できるフレーム表示など、撮影をアシストするメニューが豊富に搭載されています。
オリンパス(OLYMPUS) ミラーレス一眼カメラ OM SYSTEM OM-1
次に紹介するおすすめのミラーレス一眼カメラは、「オリンパス(OLYMPUS) OM-1」です。
重量 | 511g |
---|---|
有効画素数 | 約2037画素 |
使用レンズ | マイクロフォーサーズマウント |
撮像素子 | 4/3型 裏面照射積層型 Live MOS センサー |
- 圧倒的な解像感と低ノイズを実現する4/3型 裏面照射積層型 Live MOS センサーを搭載しています。
- 暗部から明部までを階調豊かに表現できるのもメリットです。
- 5軸手ブレ補正機能によって三脚なしでもスローシャッター撮影が可能です。
「オリンパス(OLYMPUS) OM-1」の特徴
「ナイトビューモード」を利用すれば、暗い環境で撮影する場合でも被写体の状況をEVFや背面モニターでしっかりと視認できます。
まとめ
星空写真は一眼レフでないと難しいと思われていましたが、ミラーレス一眼の機能もぐんぐん進化し、一眼レフと遜色が無くなっています。
元々は一眼レフより軽くて持ちやすく、細部にこだわらず高画質で撮影したい人向けのミラーレス一眼でしたが、レンズや設定次第で本格的な星空写真を撮ることができます。今までなかなか満足する星空写真が撮れなかった人は、今年ぜひミラーレス一眼で、1ランク上の星空撮影にチャレンジしてください。
防塵・防滴の一眼レフカメラおすすめ5選!海や登山などアウトドアにも安心。
【コスパ抜群】安い一眼レフカメラおすすめ人気15選。初心者向け、かわいいなど