
最近ではクラウド型のソフトを使う人が増えていますが、従来のインストール型にも優れたソフトがあります。
弥生株式会社の「やおいの青色申告」のようにクラウド型とインストール型の双方が販売されているソフトもあります。
自分が使いやすいタイプを選びましょう。
無料で使えるソフトやスマホアプリからでも入力ができるソフトなど、様々なタイプの会計ソフトがありますから、この記事を参考に自分に合ったソフトを選んでください。



目次
【厳選!初心者も安心】個人事業者の会計ソフトランキング7選
【7位】株式会社リオ やるぞ!青色申告
タイプ | インストール型 |
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無料プラン・無料体験版 | ― |
確定申告書作成 | 可能 |
自動仕訳 | ― |
サポート | 最長15ヶ月間無料のメールサポート |
- 最大15ヶ月無料でサポートが受けられる
- 2ライセンスが利用でき税理士などとデータを共有できる
- 操作画面が申告書類の縮小イメージとなっていて直感的な操作が可能
「株式会社リオ やるぞ!青色申告」の特徴
サポートが無料のインストール型会計ソフトです。ここで紹介している「かんたん節税申告パック」ではサポートはメールのみですが、「節税対策フルサポートパック」を購入すれば、電話やリモート操作のサポートも受けられます。
なお「やるぞ!青色申告」にはWindows版とMac版がありますが、e-Taxと連携できるのはWindows版のみなので注意してください。
【6位】円簿インターネットサービス 円簿青色申告
タイプ | クラウド型 |
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無料プラン・無料体験版 | 永年無料 |
確定申告書作成 | 可能 |
自動仕訳 | なし |
サポート | なし |
- 制限なくずっと無料で使える会計ソフト
- WindowsだけでなくMacでも使える
- バージョンアップも無料で法改正にも対応
「円簿インターネットサービス 円簿青色申告」の特徴
有償のソフトの無料プランは機能制限がかかる場合が多いのですが、本ソフトは全ての機能がずっと無料で使えます。機能面では有償のソフトに及ばない面もありますが、無料で使い続けられるのは大きな魅力です。
【5位】弥生株式会社 やよいの青色申告23
タイプ | インストール型 |
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無料プラン・無料体験版 | 30日間使用できる無料体験版あり。あんしん保守サポートのセルフプラン1年間無料 |
確定申告書作成 | 可能 |
自動仕訳 | 可能 |
サポート | バージョンアップ無償提供(全てのプラン)、操作質問や業務相談(ベーシックプラン以上)、PCトラブル対応や業務ヘルプデスクの利用(トータルプラン)など |
- 充実したカスタマーサポートで購入後も安心して使える
- 青色申告会や商工会の推奨を受けた定番の会計ソフト
- 操作サポートが付かないセルフプランなら初年度無料で、バージョンアップも無償で提供される
「弥生株式会社 やよいの青色申告23」の特徴
オンライン型よりも高度な機能が使える、弥生のインストール型の青色申告用会計ソフトです。製品単体の他、あんしん保守サポート付きでも販売されています。
あんしん保守サポートのセルフプランは、操作質問などはできませんが、次期バージョンアップ製品が無償提供されます。セルフプランは初年度無料で、ソフトの購入費のみで利用できます。
【4位】CXDネクスト HANJO会計
タイプ | クラウド型 |
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無料プラン・無料体験版 | データ保存期間が限定された無料プランあり |
確定申告書作成 | 可能 |
自動仕訳 | 可能 |
サポート | 有料プランは電話サポートあり |
- 飲食店向けに特化した会計ソフト
- スマホだけでも確定申告ができる
- レシートをスマホで撮影するだけで自動仕訳
「CXDネクスト HANJO会計」の特徴
飲食店向けの会計ソフトです。スマホだけでも確定申告が可能で、レシートをスマホで撮影するだけで自動的に仕訳ができる機能も搭載しています。
無料プランもありますが、申込み月の翌月末まで利用できるというもので、基本的にお試し用です。継続的に使用するためには有料プランに加入する必要があります。
【3位】マネーフォワード クラウド確定申告
タイプ | クラウド型 |
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無料プラン・無料体験版 | 1カ月無料トライアル |
確定申告書作成 | 可能 |
自動仕訳 | 可能 |
サポート | チャット・メール、「パーソナルプラス」プランは電話サポートあり |
- スマホで確定申告ができるアプリに対応
- 明細データを自動取得しAIが自動で仕訳
- 家計簿アプリ「マネーフォワード ME」との連携も可能
「マネーフォワード クラウド確定申告」の特徴
スマホアプリに対応した会計ソフトです。アプリには無料で使える機能もありますが、決算書を作成したり出力したりするためには、有料プランへの加入が必要です。自動化機能が充実しているので、申告に必要な作業が楽になります。
【2位】freee株式会社 freee会計
タイプ | クラウド型 |
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無料プラン・無料体験版 | 30日間お試し |
確定申告書作成 | 可能 |
自動仕訳 | 可能 |
サポート | メール・チャット(スタンダードプラン以上は優先対応) |
- 〇×形式の質問に答えるだけで確定申告の書類が作れる
- 低額のスタンダードプランでも銀行口座やクレジットカードとの同期機能が使える
- 請求書の作成も本ソフト上で可能
「freee株式会社 freee会計」の特徴
会計の知識がない人でも確定申告の書類が作れる会計ソフトです。〇×形式の質問に答えるだけで申告に必要な書類が作れます。確定申告に利用するのが会計ソフト導入の主な目的で、できるだけ簡単に書類を作成したい人におすすめです。
【1位】弥生株式会社 やよいの青色申告オンライン
タイプ | クラウド型 |
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無料プラン・無料体験版 | セルフプランは初年度無料 |
確定申告書作成 | 可能 |
自動仕訳 | 可能 |
サポート | ベーシックプランは操作質問、トータルプランは操作質問と業務相談が可能 |
- サポートは付かないが全ての機能が使えるセルフプランが初年度無料
- ベーシックプラン・トータルプランも初年度割引あり
- 機能やデザインが初心者でも使いやすいよう配慮されている
「弥生株式会社 やよいの青色申告オンライン」の特徴
機能やデザインが初心者に配慮された使いやすい会計ソフトです。スマホからの入力もできます。
サポートが付かないので会計やパソコンの知識が全くない人にはおすすめしにくいのですが、セルフプランなら初年度は無料で使えます。サポート付きのプランでも初年度は半額で利用できます。
個人事業主には会計ソフトが必要?簿記の知識がなくても大丈夫?
個人事業主の場合、会計ソフトを使わなくてもExcelなどを使って確定申告を行うことは不可能ではありません。ただ会計ソフトの中には、初心者向けに配慮された製品も多く、簿記の知識がない人にとっては、むしろ会計ソフトを使った方が簡単に短時間で申告用の書類を作成できます。
会計ソフトの中には、低額あるいは無料で使える製品もありますから、簿記の知識がない人や確定申告の書類作成に自信がない人、手間や時間をできるだけ省きたい人には会計ソフトを使用することをおすすめします。
経費の範囲や控除額に大きな差!白色申告と青色申告の違い
確定申告には白色申告と青色申告があります。別項目で解説しているように青色申告のメリットは多く、基本的には青色申告がおすすめです。
白色申告と比較すると、帳簿の作成、提出書類の作成の手間が増えるのが青色申告のデメリットです。事前に税務署に書類を提出して青色申告を行うことの承認を得ておく必要もあります。
副業の場合のように収入が少なく、帳簿の作成や確定申告書作成の手間を極力省きたい人には、白色申告の方が便利な場合もありますから、自身の都合に合わせて選びましょう。
青色申告のメリット
青色申告のメリットは、以下の5つです。
- 最高65万円の青色申告特別控除が受けられる
- 赤字が翌年に繰り越せる
- 青色事業専従者の給与を経費に計上できる
- 少額減価償却資産の特例が使える
- 貸倒引当金の計上ができる
最高65万円の青色申告特別控除が受けられる
青色申告の大きなメリットは、控除額が増えることです。青色申告特別控除は最高で65万円で、白色申告よりも税金面で有利になります。
65万円の控除を受けるためには、複式簿記による記帳を行うことや確定申告時に損益計算書・貸借対象を作成して青色申告決算書とともに提出すること、e-Taxを利用して確定申告を行うことが条件となります。
赤字が翌年に繰り越せる
青色申告の場合、前年度の赤字を翌年に繰り越して黒字と相殺することで黒字額を減らすことができます。繰り越しの結果、収支が赤字になれば税金はかかりませんし、黒字になった場合でも課税対象額を減らすことができるので、節税になります。
前年度が黒字で今年度が赤字の場合には、赤字の繰り戻しが可能で、前年度に収めた税金の還付を受けることができます。
青色事業専従者給与を経費に計上できる
個人事業主の方の中には、飲食店などを経営していて配偶者や家族が事業を手伝っている方も多いでしょう。このような場合に、配偶者や家族に支払った給与は、青色事業専従者給与として必要経費に計上することができます。
白色申告の場合でも一定の金額までは事業専従者控除の制度はありますが、青色事業専従者の場合は給与の上限がなく、配偶者や家族にしっかりとした給与を支払うことができ、それを経費にすることができます。
少額減価償却資産の特例が使える
通常、減価償却を行う際には数年かけて購入金額を必要経費に計上します。少額減価償却資産の特例が使える場合、購入金額の全額を一括してその年の経費に計上することができます。具体的には購入金額が30万円未満で、年間の総額が300万円を限度に特例が使えます。
この特例が使えることによって、その年の所得が多くなると考えられるときに減価償却資産を購入すれば、所得を減らして節税することができます。例えば、近年中に買い替えが必要となるパソコンを購入して、購入費を経費に一度に計上することが可能になります。
貸倒引当金の計上ができる
貸倒引当金というのは、将来の損失を予測して、予め損金として計上しておくものです。事業を行っていく中では、取引先が倒産するなどの事情で損失が発生することは、避けられないと言ってもいいでしょう。それらのリスクに備えるのが、貸倒引当金です。
貸倒引当金としては、売掛金、受取手形、貸付金、未収金などが認められます。実際に債権が回収された場合には翌年度の収入に計上します。
貸倒引当金は翌年には精算されるので基本的には節税にはならないのですが、初年度に関しては節税効果があります。
個人事業主向け会計ソフトやアプリの無料版と有料版の違い
会計ソフトによっても異なりますが、無料版の会計ソフトは有料版では使える機能が制限されている場合が多いです。どのような制限がされるかはソフトによって違いますが、かなり大幅に制限されてしまう場合もあります。
機能制限なしで無料で使える会計ソフトもないわけではありませんが、他社の有料版のソフトに比べると機能的にはもの足りない場合が多いです。また無料版は基本的に導入後のサポートが受けられません。
機能やサポートが充実した会計ソフトを使いたいなら、やはり有料版を選ぶべきです。
もっとも事業規模が小さくて複雑な経理の必要がなく、確定申告ができれば十分という場合は、無料版のソフトでも十分な場合もあるので、必要性に合わせて選びましょう。
個人事業主向け会計ソフトの選び方
個人事業主向け会計ソフトの選び方を以下の5つのポイントから解説します。
- クラウド型かインストール型か
- 会計の知識が無くても使えるか
- スマホでも使えるか
- サポートは充実しているか
- 機能とコストの両方を比較して選ぶ
クラウド型かインストール型か
会計ソフトを選ぶ際の最初のポイントは、オンラインで使用するクラウド型とパソコンにソフトをインストールするインストール型のどちらを選ぶかです。
基本的には、インストール型の方が、会社などでも使える機能性の高いものが多いです。一方、クラウド型は機能が絞られている分、初心者でも扱いやすくなっている場合が多いのが特徴です。
またクラウド型は導入コストが安く、自動でアップデートされるメリットもあります。個人事業主の場合、一般的にはクラウド型の方が便利な場合が多いでしょう。
会計の知識が無くても使えるか
個人事業主の場合、企業と異なり、専門的に経理を担当する社員を雇うことができることは少ないです。会計の知識がない人が、記帳作業や確定申告の手続きをしなければならない場合も多いはずです。
会計ソフトを選ぶ段階から、会計の知識がなくても使える、初心者にも優しい会計ソフトを選んでおくと、無理なく会計処理を行うことができます。
スマホでも使えるか
この点は使用する人によっても変わりますが、ちょっとした空き時間に帳簿の入力などの作業を済ませたい人の場合、わざわざパソコンを使わずにスマホで作業ができる会計ソフトが便利です。
会計ソフトの中には、専用のスマホアプリが用意されているものやスマホからでも確定申告書類の印刷ができたりするソフトもあります。スマホで手軽に作業をしたい人は、是非チェックしておきたいポイントです。
サポートは充実しているか
会計ソフトやパソコンに不慣れな人が作業をする場合、サポートが充実しているか否かは重要なポイントになります。
ただプランが選択できる会計ソフトの場合、基本的にサポートが充実したプランの方が料金が高くなります。ソフトの扱いに自信がある人の場合は、サポートが付かない低額のプランを選択してコストを抑える選び方もありますから、サポートに関しては必要性に合わせて選ぶことが重要になります。
- 機能とコストの両方を比較して選ぶ
上記のサポートの充実度と似た観点になりますが、基本的に機能が充実したソフトは高額で、低額のソフトは機能面がやや劣る場合が多いです。
個人事業主の場合、事業規模にもよりますが、あまり高機能のソフトは必要がない場合も多いはずです。一方、コストだけを優先してソフトを選ぶと、欲しい機能が搭載されていない可能性も考えられます。
機能とコストに関しては、どちらか一方だけを重視するのではなく、自分にとっての必要性を考えてバランスの良いソフトを選ぶことを心がけてください。
個人事業主向け会計ソフトの重要ポイントまとめ
個人事業主向け会計ソフトの重要なポイントは以下の3つです。
- 機能とコストの両方を比較して選ぶ
- 初心者でも扱いやすいソフトを選ぶ
- 必要に応じてサポートが充実したソフトを選ぶ


