この記事では、アンプ付きヘッドホンにはどんなメリットがあるのか、据え置き型のヘッドホンアンプとの違いはなにか、高級なモデル、入門モデルはどれか、おすすめの製品が知りたいなどの疑問に答えています。
また、ギターアンプ内臓のモデルについても詳しく解説してますので、最適なアンプ内蔵ヘッドホン選びのお役に立てれば嬉しいです。
ヘッドホンアンプのおすすめ15選！ポータブル・据え置き・DAC内蔵など。
アンプ内蔵ヘッドホンとは
アンプ内蔵ヘッドホンとは、一般的に通常のヘッドホンよりも高音質サウンドを出せるオーディオ愛好家向きの機器です。
サウンドの源泉となるアンプは通常、iPhoneなどのスマホやアクティブスピーカーの中。また、ステレオの構成パーツや楽器演奏をサポートするキャビネット型アンプとして存在します。
アンプ付きヘッドホンとはそのアンプをヘッドホンの中に入れたもので、音源よりも豊かなサウンドを再生させられます。そのためアンプ内蔵ヘッドホンは、普通に聴くだけでは物足りない音楽好きの方におすすめの品です。
アンプ内蔵ヘッドホンのメリット
アンプ内蔵ヘッドホンのメリットは、以下の3つです。
- 音質が上がる
- 場を取らず高音質
- 充実したバンド練習ができる
音質が上がる
アンプ内蔵ヘッドホンの最大のメリットは普通のヘッドホンよりも音質が格段に上がる点にあるでしょう。
普通のモデルでは各種のスマホ・タブレットなどのプレイヤーのアンプ性能によって音質が決まってしまいます。最近ではスマホのイコライザー機能も充実しましたが、音楽にこだわる人にはまだ不十分でしょう。
アンプ内蔵ヘッドホンの多くは独自の高音質かつ豊富なエフェクト機能を備えており、サウンドの幅が格段に広がります。
DAC内蔵のソニー製モデルのようにアナログ音源をハイレゾに変換することも可能。
アンプ内蔵ヘッドホンは特に音質にこだわるオーディオ愛好家におすすめです。
場を取らず高音質
アンプ内蔵ヘッドホンは、究極の省スペース機器というメリットもあります。
通常、音を造って出力するアンプはステレオアンプやアンプキャビネットなど独立した機器として別に置く必要があります。
BluetoothスピーカーやAIスピーカーはアンプ内蔵のアクティブスピーカーですが音質が高いとは言えません。
その点、アンプ内蔵ヘッドホンはアンプをハウジングの中に内包し、かつ高音質のエフェクト機能も備えています。
充実したバンド練習ができる
アンプ内蔵ヘッドホンにはギターやベースなど楽器のアンプにもなるというメリットもあります。
キャビネット型アンプに較べ、アンプ内蔵ヘッドホンは場を取らず持ち運ぶ手間もかかりません。
またギター・ベース用アンプつきヘッドホンの多くにはAUXやステレオ端子もあり、スマホやPCからの音の取り込みが可能。
そのため仲間のバンド演奏やプロのプレイ、練習用の動画サンプルなどと一緒にセッションができます。
一人の自宅練習でもギターやベースの腕を上げたいという方にアンプ内蔵ヘッドホンはおすすめです。
据え置き型ヘッドホンアンプとの違いは？
据え置き型ヘッドホンアンプを使用する場合、音楽プレーヤーやスマホなどとヘッドホンの間にヘッドホンアンプを接続する必要があり、持ち運ぶことは原則できません。
また、ポータブルタイプのヘッドホンアンプを使用しても、ヘッドホンアンプ自体を持ち運ばなければならなくなり、コードの取り回しなどが不便です。
さらに、ワイヤレス接続ができるモデルならば、ケーブルの不便さは解消できますが、本体を持ち運ばなければならないことには変わりありません。
その点で、アンプ付きヘッドホンは、アンプやUSB-DACを本体に内蔵しているため、余計な接続が必要なく、シンプルなシステムになるというメリットがあります。
さらに、屋外などでもわずらわしさを感じずに使用できるため、様々な使い方に対応できます。
アンプ内蔵ヘッドホンの選び方
アンプ内蔵ヘッドホンの選び方を以下の3つのポイントから解説します。
- USB-DACを内蔵した高音質モデルを選ぶ
- サブウーファー搭載モデルなどから選ぶ
- ギター、ベースアンプ搭載モデルを選ぶ
USB-DACを内蔵した高音質モデルを選ぶ
USB-DACと高音質なパワーアンプを内蔵したモデルは、パソコンやスマホなどとUSB接続するだけで、ヘッドホンに内蔵した高品質なDACを通したクオリティの高い音を再生することができます。
一般的なヘッドホンアンプを使用するよりも簡単な接続で同等以上の音質を再生できるため、シンプルなシステムで高音質な音楽を楽しみたい方に向いています。
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サブウーファー搭載モデルなどから選ぶ
ヘッドホン内部にサブウーファーと、それを駆動するアンプを搭載したモデルを選べば、迫力の重低音再生が楽しめます。
ヘッドホンの筐体自体が振動するモデルもあり、高い臨場感を楽しむことができます。
また、通常のヘッドホンでは再生できない帯域の音も再生できるモデルもあるため、重低音の再生にこだわりたい方には最適の製品です。
ギター、ベースアンプ搭載モデルを選ぶ
ギターアンプやベースアンプを内蔵したアンプ内蔵ヘッドホンを選べば、ギターやベースと直接つなぐだけですぐに演奏が楽しめます。
シールドやアンプなどを用意する必要がないため、どこでも気軽に演奏が楽しめて、自宅での練習や、スタジオでの待ち時間などでの使用にも最適です。
無線接続できるモデルや、様々なエフェクターを備えたモデル、往年の名機をモデリングしたサウンドの製品など、様々な機能を持った製品があります。
アンプ内蔵ヘッドホンのおすすめ9選
SONY 密閉型ヘッドホン ハイレゾ音源対応 USB DAC機能搭載 ブラック MDR-1ADAC/B
| サイズ | – |
|---|---|
| 重さ | 約 300g |
| タイプ | 密閉ダイナミック型 |
| 接続方式 | 有線、マイクロUSB端子（タイプAB)、マイクロUSB端子（タイプB)、ステレオミニ音声端子 |
| 給電方法 | USB ダイレクトチャージ |
- USB-DAC機能を内蔵し、「Ｓ－Ｍａｓｔｅｒ ＨＸ」デジタルアンプも装備した高音質ヘッドホン
- アナログ、デジタル、どちらの入力時にもハイレゾ再生が可能
- ケーブル着脱式で、様々な機器に合わせてそれぞれのケーブルを使い分けられる
- USB接続をすると、スマホなどのポートがふさがってしまい使いづらい場合があります。
オーディオテクニカ USBヘッドホン ATH-D900USB
| サイズ | – |
|---|---|
| 重さ | 約 330g |
| タイプ | 密閉ダイナミック型 |
| 接続方式 | 有線 |
| 給電方法 | 専用USB着脱コード(TypeA/microB)によるバスパワー給電 |
- ヘッドホンアンプと24bit/192kHz対応のDACを内蔵し、パソコンなどから直接ハイレゾサウンドを楽しめる
- φ53mmドライバーを搭載し、きらびやかな中高域と、迫力の低域を再現
- 専用USBコードによるバスパワー方式で給電するため、電源不要
- ヘッドホンの筐体から直接ボリュームの調整が可能
- 新しいmacOSでは、ノイズが多くて使いづらいという声があります。
バウワースアンドウィルキンス Bowers & Wilkins ワイヤレス ヘッドホン グレー B&W Px7S2/H
| サイズ | W189×H233×D63mm |
|---|---|
| 重さ | 307g (キャリングケースを除く) |
| タイプ | 密閉ダイナミック型 |
| 接続方式 | Bluetooth、USB-C端子 |
| 給電方法 | USB-C端子 / 2時間 (15分の充電で7時間の再生が可能)、バスパワー給電 |
- 有線でも無線でも使える、USB-DAC内蔵、高音質ノイズキャンセリングヘッドホン
- USB-Cケーブルをパソコンなどに繋げば、バスパワー給電が可能で充電もできる
- 40mmカスタムドライブユニットの搭載により、B＆Wらしい音の細部の細かなニュアンスも再現する高音質再生が可能
- B&Wの製品にしては、Bluetoothも有線接続も、ともに音質がいまいち良くないとの感想があります。
Skullcandy Crusher 密閉型ヘッドホン BLACK J6SCDZ-003【国内正規品】
| サイズ | – |
|---|---|
| 重さ | 237g |
| タイプ | 密閉ダイナミック型 |
| 接続方式 | 有線 |
| 給電方法 | 単3電池 |
- 超低域(55Hz以下)を再生するデュアルドライバーの搭載により、サブウーファーサウンドの再生が可能
- 筐体に付属のスライダーコントローラにより、低域の振動をコントロールできる
- 単3電池で駆動するパワーアンプを搭載し、強力な低音の再生が可能
- 振動調節スライダーの調整幅が狭く、ほとんどオンオフしか調整できないので注意が必要。
Turtle Beach ゲーミングヘッドセット Recon 200 Gen2
| サイズ | 16.28 x 8.48 x 18.9 cm |
|---|---|
| 重さ | 272.16 g |
| タイプ | 密閉ダイナミック型、ヘッドセット |
| 接続方式 | 有線 |
| 給電方法 | USB |
- アンプを内蔵し、重低音をブーストした高音質なゲーミングサウンドを再生可能
- Switch、PS4/PS5、Xbox、タブレットやスマートフォンなど、様々な機器に幅広く対応
- 感度の良いフリップミュートマイクを装備し、ボイスチャットなどを快適に使用できる
- バッテリーの残量が少なくなっても警告音や通知が無いので気づきずらいという感想があります。
BOSS ボス/技 WAZA-AIR ワイヤレス・ギター・ヘッドホン・システム Bluetoothアンプ
| サイズ | -22.1 x 6.7 x 27 cm |
|---|---|
| 重さ | 600g |
| タイプ | 密閉ダイナミック型 |
| 接続方式 | 有線、無線 |
| 給電方法 | – |
- BOSSの立体音響テクノロジーにより、ワイヤレスでギターアンプの音を忠実に再現できる
- シールドが必要ないので、煩わしさがなくギタープレイに集中でき、ギターアンプ入門にも最適
- 様々なエフェクトやサウンドを備えており、クリーンからクランチ、ハイゲインまで様々な音質を楽しめる
- サラウンド・モードを搭載し、スタジオでアンプを鳴らしているかのような立体感を再現可能
- ヘッドホンに慣れていないと、耳が蒸れてしまって不快という声があります。
- アプリが英語なので意味がわからないという感想があります。
VOX ギターアンプ内蔵 ヘッドホン VGH-ROCK
| サイズ | 195 (W) x 160 (D) x 50 (H) mm |
|---|---|
| 重さ | 230g(電池含まず) |
| タイプ | 密閉ダイナミック型 |
| 接続方式 | 有線 |
| 給電方法 | 単四乾電池x2 |
- 気軽にギターと繋いで、場所を問わず演奏を楽しむことができる
- 80~90年代のスタックアンプの音を再現しており、ロック好きにはたまらないサウンドを再現
- ヘッドホン部にはオーディオテクニカ製のクローズド・エアー・ダイナミック・ヘッドホンを採用し、高音質を実現
- ギターに繋いで演奏しているときは、他の機器の音を再生できないので注意が必要
VOX ギターアンプ内蔵 ヘッドホン VGH-AC30
| サイズ | 195 (W) x 160 (D) x 50 (H) mm |
|---|---|
| 重さ | 230g(電池含まず) |
| タイプ | 密閉ダイナミック型 |
| 接続方式 | 有線 |
| 給電方法 | 単四乾電池x2 |
- VOXのAC30の音を再現したヘッドホン型ギターアンプで、シールド不要でギターを弾ける
- オーディオテクニカ製のクローズド・エアー・ダイナミック・ヘッドホンの採用により、一般的なヘッドホンとしても使える
- 様々なエフェクト機能を搭載し、AC30らしい、ヴィンテージ感あふれるブリティッシュサウンドを再生できる
- レコーディングヘッドホンなどと比べるとケーブルが貧弱なため、断線などに注意が必要
VOX ヘッドフォン amPlug内蔵 amPhones Bass
| サイズ | 195 (W) x 160 (D) x 50 (H) mm |
|---|---|
| 重さ | 230g(電池含まず) |
| タイプ | 密閉ダイナミック型 |
| 接続方式 | 有線 |
| 給電方法 | 単四乾電池x2 |
- ベースにつなぐだけでどこでも簡単に演奏が楽しめる、ヘッドホン型ベースアンプ
- 電源オフ時には、通常のヘッドホンとしても使用できるので、様々な使い方ができる
- コンプレッサーを内蔵しているので、臨場感あふれるサウンドを構築できる
- 装着時に耳の下側を締め付けられるので、ピアスをしていると痛くなる事があるので注意が必要
アンプ内蔵ヘッドホンの重要ポイントまとめ
アンプ内蔵ヘッドホンの重要なポイントは以下の3つです。
- USB-DACや高品質なパワーアンプを内蔵したモデルは、音質の良さで選ぼう
- ギターやベースアンプを内蔵したヘッドホンは、いつでもどこでも楽器の演奏が楽しめて、ミュージシャンにおすすめ
- 様々な機能を持ったアンプ内蔵ヘッドホンがあるので、自分の使い方にあった製品を選ぶことが重要！
この記事を書いたライターからのコメント
一般的なアンプを搭載した無線ヘッドホンのことではなく、特徴的な機能や性能を持ったアンプ内蔵ヘッドホンについてまとめた紹介記事です。
ヘッドホンアンプの高性能化や小型化に伴い、アンプ内蔵ヘッドホンの製品も少なくなってきた感はありますが、余計な接続がいらず、シンプルに高音質が楽しめるため、根強い需要があります。
また、ギターやベースなどで使用するアンプ内蔵ヘッドホンは、実際に使用してみると本当に便利な製品で、自宅などで気軽にアンプを通したサウンドを楽しむことができます。
個人的には、記事内でも紹介した、「BOSS ボス/技 WAZA-AIR」などは、ケーブルもいらない無線接続で、これ一つで完結する究極に便利な製品だと思ったので、いつかは試してみたくなりました。
ライター：アトキ
設計事務所やサイン看板製作会社などに勤務後、フリーランスとして、幼少の頃から続けている趣味のことについて書いている趣味人ライターです。好きなことは、音楽（ロック、シティポップ、クラシック）、オーディオ（ピュアオーディオを中心に全般）、自動車（小さな車が特に好き）、自転車（ミニベロ、クロモリロードなど）、釣り（フライフィッシング、ナマズ、淡水小物釣り）など。埼玉県在住。
※製品紹介、据え置きとの違い、選び方の部分を執筆しました。
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